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日テレ系記者、ロシアのビザ持ち北方領土へ 外務省批判

2009年5月12日20時51分

 ロシア政府発行のビザ(査証)を持つ日本テレビ系列のモスクワ特派員が北方領土の択捉島に入り、同テレビは12日夜のニュース番組で現地取材の様子を伝えた。外務省は同社に対し、「北方領土問題に関するわが国の法的立場を害するものであり極めて遺憾だ」と抗議し、再発防止を求めた。

 政府は北方領土は日本固有の領土との考えから、日本人が他国のビザを取得して北方領土を訪れるべきではない、との立場だ。89年に当時のソ連のビザを取得しての訪問自粛を国民に求めることを閣議了解。ビザなし交流の枠組みができた後は、その枠組み以外での上陸はしないよう繰り返し求めてきた。

 これに対し、日本テレビは今回の取材について「プーチン首相の来日という機会に北方領土の現状を伝えることは極めて重要だと判断した。ロシアが実効支配している現状があるためやむなくロシア当局から取材許可を得た」と番組の中で説明。取材記者の名前などは明かさず、「日本テレビも北方領土は我が国固有の領土という日本政府の基本的立場と同じだ」とした。

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