中国輸出が予想以上の落ち込み、景気回復の先行きに疑問
[北京 12日 ロイター] 中国の輸出は4月に予想以上の落ち込みを示し、中国の景気回復の先行きに疑問を投げかける形となった。中国政府によると、4月の輸出は前年比22.6%減少。
減少ペースは3月の17.1%から加速し、エコノミスト予想の18%も上回った。
税関当局によると、労働日数調整後の4月の輸出は前月比6.9%増加したが、多くのエコノミストは、この数字は失望を招くものだと指摘している。
政府系シンクタンクである国家情報センターのエコノミスト、Qi Jingmei氏は「世界経済の先行きは依然として不透明だ。中国の貿易についても楽観するのは困難だ」と述べた。
同氏は、輸入が前年比23.0%減少したことが、民間企業が依然として投資に消極的な姿勢をとっている証しだと指摘している。
エコノミストは、輸入は3月に25.1%減少した後、4月は22%減にマイナス幅が鈍化すると予想していた。
税関が発表した輸出入データから算出すると、4月の貿易黒字は131億4000万ドルと、前月の185億6000万ドルから減少。エコノミスト予想の174億ドルも下回った。
シノリンク証券のアナリスト、Wang Xiaohui氏は「鉱工業生産や小売り売上高など欧米の経済指標が上向いていないため、輸出は短期的にさらに落ち込みそうだ」との見方を示した。 続く...