札幌市は12日、市の人口が190万人を突破したと発表した。政令指定市では横浜、大阪、名古屋に次いで4番目。ただ、近年は人口増加率が低下傾向にあり6年後の191万人をピークに減少すると推計され、市は「200万人になるのは非常に厳しい。少子化対策や雇用を中心とした産業振興策が重要となる」と説明している。
5月1日時点の札幌市の人口は前年同月比約0・3%増の190万1656人(男性89万905人、女性101万751人)。世帯数も約1・3%増の88万5876世帯となった。
札幌市の人口は1970年7月に100万人を突破。92年3月に170万人を突破するまで、2~4年で約10万人ずつ増えていた。しかし、180万人の突破に6年3カ月、190万人は10年11カ月を要した。
出生率の低下と高齢化の進行による死亡率の上昇で人口の自然減の割合が増えたほか、札幌市から道外への転出が道外からの転入を上回り、人口増加率が鈍化している。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が昨年12月にまとめた推計によると、札幌市の人口は15年の191万4265人をピークに減少に転じ、35年には175万6075人まで減少するとみている。
【仲田力行】
毎日新聞 2009年5月12日 22時40分