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【主張】民主党代表選 政策論争なぜ封じるのか

2009.5.13 03:14
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 辞任を表明した小沢一郎・民主党代表の後継選びが16日に決まった。党員投票を含む本格的な代表選ではなく、両院議員総会を開いて国会議員投票で選出する。しかも、その日程は当日午前に告示、午後には新代表が決まるというものだ。選挙運動期間がない。

 次期首相を目指す候補者が基本政策をめぐり論戦を行うこともできないのはおかしい。政策論争を封じ込めるようでは信頼は回復されない。

 民主党はどう変わり、どんな国づくりを目指すのかもわからない。のどに刺さったトゲとなっていた小沢氏の進退問題が決着し、危機感はすっかりうせたということだろうか。

 正式な表明はまだないが、党内では鳩山由紀夫幹事長や岡田克也副代表らの出馬が見込まれている。西松建設の違法献金事件で、小沢氏の公設第1秘書が逮捕・起訴された後、小沢氏の続投を積極的に支持してきた鳩山氏が、選挙戦を優位に進めるのではないかとの見方もある。

 11日の辞任会見で、小沢氏は「国民生活への影響」を理由にすみやかに代表選を行うよう求めた。12日の両院議員総会では、地元選挙区の有権者の声を聞きたいとして、来週以降まで選挙期間をとるべきだといった意見も多数出されたが、鳩山幹事長ら現執行部が小沢氏の意向を踏まえて押し切る形となった。

 国会会期中で、衆院選を控えていることから、代表選に長い日数をかけるのが難しいとしても、辞めていく小沢氏が影響力を行使しているともいえる。現執行部が小沢体制の継承を図っているならば厳しい批判を招こう。

 小沢氏が辞任会見で、西松建設の違法献金事件をめぐる責任に言及しなかったことから、政府・与党側は「責任逃れ」「敵前逃亡」などと厳しく批判している。説明責任を果たさないまま辞任する小沢氏は、挙党一致態勢のために「あえてこの身をなげうつ」と訴えたものの、党の危機はさらに深刻化しているようにみえる。

 次期代表は引き続き違法献金事件の説明責任を負う。「政策より政局」と批判された党の姿勢も変わらないのだろうか。外交・安全保障の基本政策を明確にして初めて政権を担えるといえる。政策論争を省き、小沢氏からの引き継ぎの儀式にすぎないような代表選としてはならない。

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