2009年5月13日11時38分
河村官房長官は13日の記者会見で、鴻池祥肇(よしただ)官房副長官(68)=参院兵庫選挙区=が健康上の理由で麻生首相に辞表を提出し、受理されたことを明らかにした。後任には浅野勝人参院議員(71)をあてると発表した。同日発売の「週刊新潮」に、鴻池氏が国会議員の公務用に支給されるJR無料パスを使って私的旅行をした問題が報じられており、責任をとったとみられる。
河村長官は同誌の報道について「事実とすれば極めて遺憾。大事な時だから自ら律して頂かないといけない。公私混同があってはならない」と述べた。鴻池氏は間質性肺炎と診断され、12日夜から東京都内の病院に入院した。
同誌によると、鴻池氏は4月28〜30日、静岡・熱海に旅行。知人の女性とゴルフや飲食をし、熱海への行き来には無料パスを使用した。東京―熱海間の往復は、新幹線自由席なら7140円、グリーン席なら1万2480円。
政府は28日、新型インフルエンザ発生を宣言し、麻生首相を本部長とする対策本部を設置した。30日には世界保健機関(WHO)の警戒レベル引き上げを受け、河村官房長官と舛添厚生労働相が出席して首相官邸で対策本部幹事会を開いていた。鴻池副長官は対策本部と幹事会のメンバーではないが、対策本部には出席することになっている。