第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、日本では興行収入62億円を突破した『おくりびと』が、29日(金)にいよいよ米で公開される。配給を手がけるリージェント・エンタテインメントは、アートハウス系配給会社が苦戦を強いられているハリウッドで、“ワールド・シネマ”の可能性を信じ続ける注目株だ。
同社は、1988年にアカデミー賞3部門ノミネートの、ゲイの映画監督ジェームス・ホエールを描いた『ゴッド・アンド・モンスター』で、アートハウス映画としては上々の650万ドルを稼ぎ、高評価を得た。ワーナー・インディペンデントやピクチャーハウス、ニューヨーカー・フィルムズといったアートハウス系配給会社が姿を消した今、その存在感はさらに増している。チェアマンのStephen Jarchowは『おくりびと』について、納棺師を描く静かなテーマの作品ではあるものの、『ゴッド・アンド・モンスター』と同レベルの成功を見込めると期待する。
マーケティングを担当するJonathan Aubryは、アカデミー賞に向けた賞レースについて、こう振り返る。「リージェントがこの作品を獲得したのは、外国語映画賞の候補リスト(ノミネートの5作品が決まる前の段階で絞り込まれる“予備軍リスト”)が出る1カ月ほど前のこと。それでも、マーケティング部門や、過去10年以上にわたりオスカーの外国語作品のキャンペーンにかかわってきた外部の専門家の感触から、候補リスト入りする可能性が高いと思っていました。関係者の誰もが、投票者にいい形で浸透すると感じていたのです」
ノミネートから授賞式までの“オスカー・キャンペーン戦略”については、「業界紙への出稿、アカデミー会員に向けたニューヨークやロサンゼルスでの試写会など積極的にプロモーションを行い、さらに投票者がほかのノミネート作品にどのように反応しているかをリサーチしました。ライバル作品の試写、投票者のレスポンスを総じた結果、勝ち目があるのではと思うようになったのです」と語る。
オスカー受賞後は、「劇場側から強いサポートを得ることができ、素晴らしい劇場での公開が可能になった」と語り、「口コミや各映画祭への出品、日系アメリカ人コミュニティへのプロモーションなどで、さらに勢いをつけています」と意気込みを見せる。ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴなどの主要都市を皮切りに計30館で上映予定だ。
同社は、1988年にアカデミー賞3部門ノミネートの、ゲイの映画監督ジェームス・ホエールを描いた『ゴッド・アンド・モンスター』で、アートハウス映画としては上々の650万ドルを稼ぎ、高評価を得た。ワーナー・インディペンデントやピクチャーハウス、ニューヨーカー・フィルムズといったアートハウス系配給会社が姿を消した今、その存在感はさらに増している。チェアマンのStephen Jarchowは『おくりびと』について、納棺師を描く静かなテーマの作品ではあるものの、『ゴッド・アンド・モンスター』と同レベルの成功を見込めると期待する。
マーケティングを担当するJonathan Aubryは、アカデミー賞に向けた賞レースについて、こう振り返る。「リージェントがこの作品を獲得したのは、外国語映画賞の候補リスト(ノミネートの5作品が決まる前の段階で絞り込まれる“予備軍リスト”)が出る1カ月ほど前のこと。それでも、マーケティング部門や、過去10年以上にわたりオスカーの外国語作品のキャンペーンにかかわってきた外部の専門家の感触から、候補リスト入りする可能性が高いと思っていました。関係者の誰もが、投票者にいい形で浸透すると感じていたのです」
ノミネートから授賞式までの“オスカー・キャンペーン戦略”については、「業界紙への出稿、アカデミー会員に向けたニューヨークやロサンゼルスでの試写会など積極的にプロモーションを行い、さらに投票者がほかのノミネート作品にどのように反応しているかをリサーチしました。ライバル作品の試写、投票者のレスポンスを総じた結果、勝ち目があるのではと思うようになったのです」と語る。
オスカー受賞後は、「劇場側から強いサポートを得ることができ、素晴らしい劇場での公開が可能になった」と語り、「口コミや各映画祭への出品、日系アメリカ人コミュニティへのプロモーションなどで、さらに勢いをつけています」と意気込みを見せる。ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴなどの主要都市を皮切りに計30館で上映予定だ。
同社が3月13日に公開した『トウキョウソナタ』の興行成績は約22万ドル。また、昨年のカンヌ映画祭で話題となったフィリピンの“Serbis”、イランの“The Song of the Sparrows”のほか、8日(金)には『トワイライト ~初恋~』で一躍人気者となったロバート・パティンソンが、スペインの画家サルバドール・ダリに扮する“Little Ashes”もおくり出した。同社は今後も、年間リリースの半分は外国語作品を選んでいくとしており、ゲイ・コミュミニティからの強力なサポートが、それ以外のテーマの映画にも好影響を与えると信じている。「我々を支持する観客は、より教養があり洗練されており、常によい作品を求めているのです」(CEOのPaul Colichman)
Aubryは、「私たちが今年展開する最もエキサイティングで評価の高い映画の2本が、日本作品であることをとても誇りに思っています。今年のカンヌでも、より多くの日本作品やアジア作品を発掘することが楽しみです」とカンヌへの展望も添えた。
Aubryは、「私たちが今年展開する最もエキサイティングで評価の高い映画の2本が、日本作品であることをとても誇りに思っています。今年のカンヌでも、より多くの日本作品やアジア作品を発掘することが楽しみです」とカンヌへの展望も添えた。