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自然・科学

高騰する輸入肥料原料 リン、し尿から回収 環境省が実験へ (05/10 07:29)

 環境省は本年度、し尿や浄化槽の汚泥に含まれるリンを回収するモデル事業を行う。リンは肥料の原料などとして不可欠だが、日本は全量を輸入に依存。近年、取引価格が高騰して確保が危ぶまれていることから、廃棄物からの資源活用に期待が寄せられている。

 リンは農産物を通して人体から排せつされ、浄水槽の汚泥にもたまる。モデル事業では、今後選定する全国二カ所のし尿処理施設に専用プラントを設置、リンを回収し肥料工場などに引き取ってもらう。

 リン回収は既存の技術で可能だが、回収量がわずかで採算ベースに乗りづらく、取り組みが遅れていた。今回は代表的な二つの手法について、各一カ所で実証実験し、実用化への課題を探る。現在国会で追加経済対策として審議されている本年度補正予算に関連予算九千万円を計上した。

 財務省貿易統計によると、日本のリン鉱石輸入量は二〇〇八年度七十四万トン。リン資源リサイクル推進協議会(東京)などによると、バイオエタノール製造のため肥料の需要が世界的に高まり、リン鉱石の価格は約二年前から上昇を続けている。

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