武将ブーム 「前田慶次道中日記」復刻版に問い合わせ殺到

5回目の増刷となった前田慶次道中日記の復刻版

 破天荒な振る舞いから「かぶき者」として知られる戦国武将・前田慶次が、京都から山形県米沢までの旅の様子を記した「前田慶次道中日記」の復刻版の再版が今月、原本を所蔵する米沢市立図書館から発売された。復刻版は2001年1月の初版刊行から既に4回再版され、計4200部が完売する人気ぶり。市立図書館は「戦国武将ブームの上、慶次の盟友・直江兼続が主人公のNHK大河ドラマ『天地人』の放映効果もあるのでは」とみている。

 前田慶次は金沢城主・前田利家のおいで、1590(天正18)年、自由な生き方を求め、前田家を飛び出した。その後、直江兼続と出会い、米沢藩主の上杉景勝に仕官。晩年は米沢市内に庵(いおり)を結び、悠々自適な生活を送ったとされる。

 漫画の主人公となって人気に火が付き、最近の戦国武将ブームもあって、米沢市内にある慶次の供養塔には全国から多くのファンが訪れている。

 道中日記は1601(慶長6)年に慶次が京都から下諏訪、須賀川などを経て米沢に至る26日間の旅をつづった。短歌や俳句、漢詩が多く記され、慶次の素顔が垣間見える。

 復刻版は原本を影印した和とじ本と、内容を解説した資料編、行程図で構成。2001年に初版1000部を発売以降、全国から問い合わせが相次ぎ、次々に版を重ねた。今年1月にも1500部を増刷したが、既に売り切れ状態となっていた。

 今回は里程に関する部分を一部改訂し、限定1500部を作製。一部2200円で、米沢市立図書館や市内の書店で販売し、郵送での販売も受け付ける。

 市立図書館は「予想以上の人気で増刷した。数に限りがあるので、欲しい人は早めに購入してほしい」と話している。連絡先は市立図書館0238(21)6111。


2009年05月12日火曜日

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