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野球部元監督ら逮捕 奈良産大 療養費不正受給容疑

5月11日15時43分配信 産経新聞

 奈良産業大(奈良県三郷町)硬式野球部員の名前を使い、経営する整骨院の療養費をだまし取ったとして、奈良県警生活環境課は11日、詐欺などの疑いで同部元監督の新田泰士容疑者(50)=同県桜井市=ら4人を逮捕した。プロや社会人の選手を輩出してきた名門野球部を舞台にした療養費の不正受給は、刑事事件に発展した。近畿厚生局と奈良県によると、新田容疑者らは平成18年10月から20年12月にかけて計約4200万円の療養費を不正に受給したとされ、県警は全容解明を目指す。

 ほかに逮捕されたのは、同部前監督の藤原忠理容疑者(43)=同県天理市▽療養費申請代行会社役員、浦島睦容疑者(48)=同市▽新田容疑者経営の「みむろ整骨院」従業員、釜土謙二容疑者(42)=大阪府東大阪市=の3人。

 県警の調べによると、4人は、平成19年3月〜20年7月の間、15回にわたり、実際には柔道整復師が施術をしていない部員(20)の名前を使って療養費を申請し、計約16万円をだまし取ったなどの疑いがもたれている。

 県警によると、新田、浦島、釜土の3容疑者は容疑を認め、藤原容疑者は「部員に申請書に名前を記入させたのは間違いないが、不正請求に使われることは知らなかった」と犯意を否定しているという。

 同厚生局などによると、新田容疑者らは部内での立場を利用し、実際には施術を受けていない部員に名前を記入させ架空の療養費申請書を作成したほか、同整骨院では勤務実体のない柔道整復師らが施術したと装い療養費を申請していたという。

 奈良産業大の硬式野球部は、昭和59年の同大創立と同時に創部。近畿学生リーグ優勝27回、全日本大学野球選手権大会出場13回を誇り、元阪神の湯舟敏郎投手や中日の山井大介投手らプロや社会人の野球選手を多数輩出してきた。

 問題発覚後の今年2月に日本学生野球協会から今月25日までの対外試合禁止処分を受け、現在開催中の近畿学生春季リーグに出場できなくなっている。また藤原容疑者が監督を解任された。

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最終更新:5月11日15時49分

産経新聞

 

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