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【ゆうゆうLife】退院後はどこへ(中)介護を阻む「医療行為」の壁 (2/3ページ)

2009.5.12 07:59
口から食べられなくなり、胃ろうから栄養補給を受けている男性。胃ろうの利用者を敬遠する公的施設も多い=東京都台東区の介護付き有料老人ホーム「アミーユ隅田公園」口から食べられなくなり、胃ろうから栄養補給を受けている男性。胃ろうの利用者を敬遠する公的施設も多い=東京都台東区の介護付き有料老人ホーム「アミーユ隅田公園」

 胃ろうの栄養補給は、医師や看護師が行う医療行為とされるため、受け入れない有料老人ホームも多い。

 入居金不要で知られる「アミーユ」を全国展開するメッセージ社(本社・岡山市)関東地区本部長の菊井徹也さんは「介護職が栄養注入をできるよう陳情を続けてきたが、認められない。アミーユのなかでも、看護師が365日勤務する態勢を取っている所で受け入れている」と話す。ただ、食事どきに栄養補給やインスリン注射が集中するため、看護師が対応できる範囲で受け入れる。

 胃ろうは近年、増加傾向にあり、推定20万〜30万人といわれている。平成18年度の医療制度改革で医療費抑制の方針が打ち出され、入院から在宅への移行が進んだ。患者が胃ろうをつくって早期退院を促されるケースも増えているようだ。

 こうした事態を受け、昨年11月、厚生労働相の有識者会議「安心と希望の介護ビジョン会議」が、介護職による胃ろうの栄養補給やたんの吸引の解禁を提言。今年2月には、厚生労働省の検討会が始まった。しかし、安全確保などの課題があり、議論に時間がかかる見通し。行き場の限られる現状は続きそうだ。

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口から食べられなくなり、胃ろうから栄養補給を受けている男性。胃ろうの利用者を敬遠する公的施設も多い=東京都台東区の介護付き有料老人ホーム「アミーユ隅田公園」
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