みなさんこんにちは。汗拭き用の首掛けタオルをトレードマークに、日々ビデオテープやフィルムの山と格闘している「発掘」担当アーキビスト、【あ】です。 前回のコラム掲載の後からも、ぞくぞくと、数件、「お宝発見!」の情報が入りました! さて、「お宝」の情報は、平均すれば月に4~5件、まあ、1週間に1回というところでしょうか。1件につき1本ということもあれば、30本ぐらいまとめて来ることもあります。もちろん、これは「情報の数」としての件数で、すべてが「お宝」であるとは限りませんが、意外とあるもんですよね。私もこの仕事を担当した当初は驚きました。 その情報ですが、最も多いのはやはりNHKのOB、それから出演していた方、あるいはそのご家族(遺族)から提供をいただくこともあります。(注:もちろん、個人としての録画・録音として大事に取っておかれ、原著作者のNHKにご提供いただくので法的な問題もありません。) 今回は「一般視聴者からの提供」です。この方は我々、アーカイブスのプロも驚くコレクター。これまでにも2回にわたって、10本あまりの失われた番組映像をご提供くださった方です。 直接お訪ねするのは今回が初めて。桜が散って、はやくも初夏の気配が漂う東京の郊外、八王子市にお住まいのKAYAさん(仮名)宅です。 お子さんが独立して夫婦2人暮らしというKAYAさんのお宅には「ビデオ録画試写専用ルーム」!!があります。SVHSのビデオデッキだけで4台!「そろそろ最新のブルーレイレコーダーがほしいですね」とおっしゃるKAYAさんは、番組を丁寧に視聴し、記録することが大好きという59歳。クローゼットの中に収まらず、至る所にビデオテープの山がありますが、驚くほどきれいで、ほこりなどかぶっていません。とにかくすごいこだわりです。「熱中時間~忙中“趣味”あり~」のねっちーに紹介しちゃおうか?というくらい。
KAYAさんが放送の録画、というか録音に興味を持ったのはちょうど40年前。当時、始まったばかりのFM放送のエアチェックを、オープンリールのテープレコーダー(懐かしいですねぇ)で始めて以来、「好きな番組の記録」にこだわってきました。 KAYAさんからNHKアーカイブスに寄贈された番組映像は、BSの初期、平成元年~5年ぐらいまでの映像が中心です。今年はBS放送誕生20周年ですが、KAYAさんは、まだ衛星放送が試験放送の頃からBSの視聴を始め、これまたその当時市場に出回り始めたばかりのSVHS(あのころ高かったですよねぇ)で録画コレクションを始めました。 【あ】
収録する機器も本格的
ビデオテープに書かれた番組タイトル
VHSテープ・DVD・6mmテープの山
コレクションとともに KAYAさん
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