発症を28倍高める遺伝子発見 パーキンソン病神経の難病「パーキンソン病」の発症に強くかかわる遺伝子を、東京大や神戸大、香川県立中央病院などの研究チームが発見し、米医学誌電子版に11日発表した。 この遺伝子に変異がある人は、ない人に比べ28倍も発症しやすいという。遺伝子の働きを詳しく調べれば発症の仕組みの解明につながり、新たな治療法や予防法の開発が期待できる。 パーキンソン病は、神経伝達物質ドーパミンの不足により手足の震えなどが起きる進行性の病気で、日本には人口10万人当たり100-150人の患者がいるとされる。根治療法はなく、主に脳内でドーパミンに変わるLドーパという薬を投与する治療が行われている。 研究チームは、先天性の代謝異常症「ゴーシェ病」の患者家族や親類にパーキンソン病患者がみられることから、ゴーシェ病の原因遺伝子「GBA」に着目。日本人のパーキンソン病患者534人と、健康な544人のGBA遺伝子の塩基配列を解読した。 すると、患者の約1割に当たる50人にGBA遺伝子の変異がみられる一方、健康な人では2人だけで、変異による発症の危険は28倍という計算結果になった。 さらに、この遺伝子に変異のある患者は、変異のない患者に比べて平均で6歳若く発症することも分かった。 【共同通信】
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