男子プロバスケットボール、bjリーグは11日開幕する。9日に河北新報社を訪問した河内敏光コミッショナー(54)に今季の目標、日本リーグとの関係などについて聞いた。(聞き手はスポーツ部・大橋大介) ―4季目の目標は。 「観客動員は何としても1試合平均3000人をクリアしたい。今の時代、スポンサーからお金を集めるのは限界がある。だから経営面では放映権料で、いかに収益を上げられるかが鍵を握る」 ―今年、日本協会傘下の日本リーグと協議の場を設けた。 「日本協会内に(2つのリーグの)調整役を置かないことには、これ以上話し合いは進まない。今すぐに何かをやろうとすれば、どちらかのリーグをつぶすという話になる。まだまだマイナーな競技。まずはお互いのリーグを活性化することが大事だ。次のステップとして、プレシーズンゲーム、オールスターなどで交流する可能性はある」 ―コート内に一度に立てる外国人枠に今季初めて制限を設け、アジア地域を除く外国籍選手は同時に3人までしか出られなくなった。 「アジアの国々とチャンピオンシップを行いたい。アジアの大抵のリーグはコート内に一度に立てる外国人は2人。アジア戦略を考えた場合、外国人枠が障害になると思った。また、日本人の優れた選手が多くbjリーグに入るようになったし、仙台の日下(光)や高橋(憲一)のように、今までいた日本人のレベルも上がった。外国人3人で十分エキサイティングな試合を見せられる」 ―仙台についてどう見ているか。 「観客みんなで手ぬぐいやタオルを回す『ジンギスカンダンス』の盛り上がりと一体感は、リーグナンバーワンだ。運営面でも昨シーズンの後半から、盛り返している。今季は、最初からメーンスポンサーがついた。一度、上昇気流に乗れば、必ずいい方向に向かうはずだ」 ―秋田で来季の参入を目指す動きがある。 「今、関西、九州地方でbjリーグに参入したいという地域が増えている。地域的なバランスを考えても、バスケットが盛んな秋田には入ってほしい。あとは、経済的なバックアップ態勢がどうかということだけ。たとえ赤字が出ても、最低3年間はサポートする企業の有無が重要になる」[かわち・としみつ]54年、東京都生まれ。明大卒業後、日本リーグの三井生命でプレー、日本代表にも選ばれる。引退後は同チーム監督、93―96年は男子日本代表監督を務める。テレビ解説者、スーパーリーグ新潟アルビレックス代表などを経て、04年bjリーグコミッショナーに就任。
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【河北新報】
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