わが国でも感染者が見つかった新型インフルエンザは、現在もなお予断を許さない状況にあるが、兵庫県では4月30日付けで、県内に1例でも患者が発見された場合は、デイサービスの臨時休業などを要請すると市町村を通じて県内の介護事業者および高齢者施設へ通知した。これは兵庫県独自のもので、感染者が出た大阪府や京都府など、近県ではこのような通知は出していない。
通知によると、兵庫県では知事による緊急事態宣言が発出され、1例目の患者が確認された時点で、通所系サービスは臨時休業、訪問系サービスについても必要性の高い利用者への優先訪問を行うよう要請している。また、入所系サービスについては、入所者に対する健康管理やうがい・手洗いの徹底、家族などへの面会制限の措置をとるよう指導している。
デイサービスなど通所系サービスの休業が長引けば、利用者の家族は仕事を休んで介護をするなどの混乱が予想され、また事業所は大幅な収入源になり存続の危機にもつながりかねない。そこで県では「強制ではなくあくまで強い要請」としている。
■新型インフルエンザ対策について(兵庫県高齢社会課)■関連記事厚労省、介護保険施設向けの新型インフルエンザ対策を全面改定