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少年傷害致死で和解成立 松山地裁 (2009-05-11・17:45)

 

 2006年8月、県立高校の男子生徒が少年らから暴行を受け死亡したとして遺族が見張り役の少年を相手に損害賠償を求めていた訴訟は、見張り役の少年が1500万円を遺族側に支払うことで11日和解が成立しました。
 訴えを起こしていたのは伊予郡松前町に住む池原道夫さんと洋子さん夫妻です。この訴訟は2006年8月、池原さん夫妻の孫で県立高校2年生だった池原雄太郎さん(当時16歳)が当時18歳の少年らに因縁をつけられ、松山市の河川敷で暴行を受け死亡したとして池原さん夫妻が主犯格と見張り役の少年2人を相手におよそ1億円の損害賠償を求めていたものです。去年9月、松山地方裁判所は当時18歳で直接暴行を加えた主犯格の少年に対し、慰謝料などおよそ8400万円を支払うよう命じる判決を言い渡していました。そして11日、暴行当時見張り役に当たっていた少年が、池原さん夫妻に対し1500万円を支払うことで和解が成立しました。和解成立について祖父の池原道夫さんは「裁判が終わったからといって気が休まったり忘れたりすることはないと思います。ずっと悩み続け、孫のことを思い続け年を取っていくのではないかと思います」と語りました。また祖母の池原洋子さんは「どんな判決が出ようと私たちは一生許すことは出来ないし、癒されることもありません」と声を震わせました。また、池原さん夫妻は加害者の少年らから雄太郎さんが一方的に暴行を加えられ死亡したのに松山南警察署が「少年達によるケンカの上での死亡」と報道発表した結果、精神的苦痛を受けたと主張、県を相手取り近く損害賠償を求めて提訴する意向を明らかにしました。

 
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