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舟木一夫さん後援会運営会社 5千万円脱税容疑で告発

2009年5月12日12時4分

 歌手・俳優の舟木一夫さん(64)の後援会を運営する有限会社「舟木一夫友音事務所」(東京都新宿区)が、収入の一部を隠し脱税したとして、東京国税局から法人税法違反容疑で東京地検に告発されたことが分かった。同社は既に修正申告を済ませ、「舟木さんや後援会の会員の方に迷惑をかけ申し訳ない」とコメントしている。 同社の藤谷和子代表(73)によると、同社は舟木さんの公演のチケット販売で得た手数料などの収入は税務申告していたが、後援会への「協力金」や「カンパ」などとして会員から集まった金は申告せずに除外。08年6月期までの3年間の所得約1億6千万円を隠し、法人税約5千万円を免れたと指摘されたという。

 芸能関係者によると、同社が運営する舟木さんの後援会は5千人の動員力があるとも言われる。舟木さんは1963年のデビュー曲「高校三年生」が120万枚を売り上げる大ヒットとなり、ほぼ同世代の西郷輝彦さん、橋幸夫さんとともに「御三家」と呼ばれて人気を集めた。

 だが、舟木さんは70年代初めから断続的に体調を崩して芸能活動を離れた時期があり、後援会事務局の職員全員が辞任。後援会員だった藤谷代表が事務局長に就き、後援会として「ふれんどコンサート」を年1回始めた。

 地道に活動を続け、利益が出るようになったことから86年、有限会社を設立。その後再び舟木さんの人気が出始め、同社の売り上げも大きく伸びた。だが、ブランクが長かっただけに、会員から「芸能界はまたいつ何があるか分からない」とカンパが寄せられるようになったという。

 藤谷代表は「舟木さんがいずれ引退する時の公演などに充てようと、約15年前からカンパなどをプールしていた。ファンから預かったお金だから、と別にプールしていたのがいけなかった。反省している」と話している。カンパの一部は、現金のまま自宅や同社の事務所に保管していたという。(中村信義、舟橋宏太)

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