米ニューヨーク市警は、市内を巡回するパトカーとしては初のハイブリッド車となる日産自動車製「アルティマ」を現場に投入した。現行の米国製ガソリン車に比べ、燃費は2倍改善する。ブルームバーグ市長は「環境対策だけでなく、市民の税金も節約できる」と歓迎。当面40台を展開し、成果が出れば、さらに増やす方針だ。
「慎重に車種を選定した」という同市によると、アルティマは現行のゼネラル・モーターズ(GM)製「インパラ」より約1500ドル高い。だが、燃費だけでなく、車内スペースや加速性能でも現行より優れ、パトカーに不可欠な衝突安全性能も劣らないという。
税金を投入し米自動車大手の救済を進めるオバマ大統領は「あなたが車の購入を検討しているなら、米国車であることを望む」と国民に呼びかけた。だが、市民の安全を守る最前線でも、米国車の競争力は心もとないのが実情だ。(ニューヨーク=中前博之)(11日 14:08)