長谷川Ｖ９弱気「夏苦手…コケごろ…」７・１４にＶ９防衛戦

９度目の防衛戦が決まった長谷川は、かつての世界王座のレプリカベルトを持つ高山（左）とともに闘志満々

　◆ＷＢＣ世界バンタム級タイトルマッチ　王者　長谷川穂積（２８）＝真正＝－同級４位　ネストール・ロチャ（２６）＝米国＝（７月１４日・神戸ワールド記念ホール）　プロボクシングの世界戦３試合が７月１４日に東京、神戸で行われることが１１日、発表された。ＷＢＣ世界フェザー級王者・粟生隆寛は、初防衛戦でいきなり同級１位エリオ・ロハスとの指名試合となることを歓迎。地元・神戸でＶ９防衛戦に臨むＷＢＣ世界バンタム級王者・長谷川穂積は、苦手の夏の試合を正念場と位置付け、自らに重圧をかけた。高山勝成は全勝の怪物王者ローマン・ゴンサレスとＷＢＡ世界ミニマム級王座奪還をかけて戦う。

　３月に指名挑戦者マリンガを１回ＴＫＯで仕留めた無敵の王者・長谷川は、意外な言葉を連発した。「夏は嫌い。落とし穴」「９度目は鬼門」「勝つと思われている時がコケごろ」２１勝で７ＫＯのみのロチャのパンチに怖さはないはずだが、勇利アルバチャコフと並ぶ国内２位の連続防衛記録となるＶ９戦を正念場と位置づけた。

　確かに、プロ初黒星は３戦目の２０００年７月３０日。「めっちゃ汗かきなんです」夏場は水分補給が追いつかず、オーバーワークになりがちだという。ＷＢＣ世界スーパーフライ級王者の徳山昌守が川島勝重に敗れたのもＶ９戦だった。

　あえてマイナス要素を口にしたのは油断の戒めか。「ここ２戦の左構え対策で確実に強くなった。それが右との対戦で出せる」過去３度の来日で３勝の実績を誇る挑戦者を蹴散らし、進化を示す。