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東大・大日印、伸縮自在な有機ELディスプレー開発
東京大学の染谷隆夫教授らと大日本印刷などの研究チームは、伸縮自在な有機ELディスプレーを開発した。カーボンナノチューブ(CNT)で強度を高めた伸縮性の導体を有機トランジスタの配線に応用。配線間隔100マイクロメートル(マイクロは100万分の1)でシート上に印刷した。伸び縮みする有機ELディスプレーは世界初という。5年をめどに実用化を目指す。11日発行の英科学誌ネイチャー・マテリアルズ電子版に発表する。
伸縮性導体はゴムのように伸び縮む新素材。直径数ナノメートル(ナノは10億分の1)の単層CNTをイオン液体でほぐし、フッ素系共重合ポリマーに分散する。
今回、ジェットミル法と呼ばれる方法を採用。高圧下でCNTを吹き付け、均一に分散させることに成功した。水あめ状の高い粘性を持つペースト材を作製、印刷技術で微細なパターンを形成できるようになった。
(掲載日 2009年05月11日)
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