新型インフルエンザなんか怖くない!ボクシングWBC世界Sバンタム級王者・西岡利晃(32)=帝拳=が8日、東京・神楽坂の帝拳ジムで会見し、23日(日本時間24日)にメキシコ・モンテレーで2度目の防衛戦を行うことを発表した。相手は元WBO(日本非公認)世界バンタム級王者ジョニー・ゴンサレス(27)=メキシコ。新型インフルエンザ感染の中心地メキシコに乗り込むことになるが、日本のエースは意に介さず、敵地でのKO防衛を誓った。
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32歳のベテランは冷静だった。新型インフルエンザが猛威を振るうメキシコでのV2戦。死者が世界最多のメキシコに乗り込む西岡は「不安は全くない。ジムのスタッフを信じているし、WBCの措置を信じています」と笑顔をのぞかせた。
開催そのものが危ぶまれていた。今年2月に試合が内定し、4月上旬にメキシコ開催が決定。4月下旬に正式発表を控えていたが、新型インフルエンザの流行により発表を見合わせていた。状況次第では延期の可能性もあったが、7日に開催が正式決定した。
開催にあたって、帝拳ジムの本田明彦会長(61)がメキシコに出向き、現地プロモーターとWBC関係者らと会談。その結果、モンテレーでの新型インフルエンザの感染の危険は少ないと判断された。帝拳ジムの浜田剛史代表(48)は「(開催は)五分五分でしたが、大丈夫ということで決定しました」と説明した。
ゴンサレスは日本非公認ながらも元WBO世界バンタム級王者。46戦40勝(34KO)6敗の戦績を誇る強打者で、世界2階級制覇を狙っている。挑戦者の印象に関して西岡は「リーチが長い。左フックが印象的」と淡々とした口調で話した。
不安はないとはいえ、体調には細心の注意を払う。13日に米ラスベガスに出発し、試合直前まで合宿を張って調整。試合直前にモンテレー入りして最終調整する。「日本人として海外で防衛したい。理想はKO勝利」と力強く誓った。