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学食で注目「困る」

フィギュアスケート 浅田 真央さん

(特別編)


舞さん(左)と携帯電話で写真を撮る真央さん=尾賀聡撮影

 今回は特別編です。運動面のインタビューに続いて、4月から同じ中京大に通っている妹の真央に、大学生活なども聞いてみました。

 ――真央と同じ学校に行くのは中学以来。本当に楽しい。

 真央 助けられてるし、感謝してる。大学の授業とか全然ついていけないですもん。

 ――舞もついていけない。机を並べて、同じ授業を受けるのっておかしいけど、新鮮だよね。

 真央 英語、生物学に心理学。

 ――もう大学生だね。

 真央 信じられない。大学で舞の同級生とよく話すね。

 ――学食とかに行くと、注目を集めて大変だね。「真央ちゃん、写真撮らせて」とか。

 真央 少し困る。

 ――今も好きだけど、昔の真央も好き。今はアスリートって感じで、返答も模範的になった。

 真央 昔は自分の思ってることを素直に言っていた。「うれしくて、うれしかったです」とか。

 ――今言ったら、笑われるね。

 真央 もう、いいの。

 ――アスリートとして、かっこ良くなった。家で話してる真央と、試合後の真央は違う。身近に一流のアスリートがいて、何か信じられない。

 真央 姉妹っていいね。昔は毎日けんかして、大変だったけど。

 ――真央の方がしっかりしてるし、教えてもらうことばっかり。姉妹というより親友って感じ。何でも話せるし、一番的確な助言をくれる。いなかったら、どうなっていたか。

 真央 2人で、同じリンクで練習すると楽しいよね。

 ――2人で同じ競技をやってて良かった。(真央が優勝した)去年の世界選手権は今までで一番感動した。世界中で何人もの人が同じ気持ちになっていると思うと、スポーツはいいなって。どの選手より真央を応援している。

 真央 わかってます。自分のことを家族が一番わかってくれていると思うし、たくさんの人が応援してくれるのはうれしい。パワーにもなる。


 浅田真央(あさだ・まお)
 1990年、名古屋市生まれ。95年にフィギュアスケートを始め、2006年から全日本選手権3連覇中。2008年の世界選手権で優勝。身長1メートル63、47キロ。


真央への思い、一番 ――取材を終えて

 真央は試合が終わると、一番に電話をかけてくれます。結果が良くない時も、「残念だった」という声を聞くと、ちゃんと話を聞いてあげたいと感じるし、そんな真央をかわいいと思います。強い選手の姿を見せていても、真央は普通の18歳です。今回、話を聞いて、目標を持ち、やるべきことがしっかりわかっているんだなと感心し、また、真央にしかわからない重圧や喜びがあるんだなと感じました。真央にかかる重圧を少しでも背負ってあげたいけれど、私にはどうすることもできません。だから、電話の向こうからでもつながっていてあげたい。「真央、頑張って」という思いはだれにも負けないし、真央の近くで、私も選手として頑張っていたいと思います。

 浅田舞さん
 1988年、名古屋市生まれ。20歳。中京大学3年。7歳で妹の真央選手とスケートを始め、国内外の大会で活躍している。


2009年5月8日  読売新聞)
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