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なぜ足止め?濃厚接触者って? 新型インフルQ&A

2009年5月10日20時53分

図:  拡大  

 Q 患者と同じ飛行機に乗った人が、空港周辺の施設に足止めされたのはなぜ?

 A 感染拡大を防ぐためだ。患者に面と向かって話したり、2メートル以内の席に座ったりしていた場合、感染の可能性が高い「濃厚接触者」とみなされる。新型インフルエンザは普通のインフルと同じで、主に「飛沫(ひまつ)感染」でうつると考えられるからだ。

 Q 「飛沫感染」って何?

 A 患者のくしゃみやせきが原因の感染だ。患者はのどが炎症を起こし、粘液が普段より多い。せきなどでウイルスが粘液の水分とともに粒子(飛沫)になって飛び出す。吸い込めば感染する可能性がある。実験で、飛沫は1〜2メートルしか飛ばないとされ、足止めする同乗者の範囲を決める元になっている。

 Q 席が離れていれば安心なの?

 A ウイルスを含む飛沫より小さい粒子が空気中を漂い、それを吸い込んで起きる「空気感染」(飛沫核感染)も注意が必要だとする専門家もいる。しかし、それもまれとみられ、機内全体に感染が広がる可能性は、ほとんどないとされる。

 Q 別の経路で、感染の恐れはないの?

 A 患者がせきなどを抑えた手でドアやスイッチを触れば、そこにウイルスが付く。それらに触れた人が、さらに鼻や口を触ることで「接触感染」も起こるため、手洗いが大切だ。

 Q 感染力はどうなの?

 A 新型インフルは通常のインフルのように、その場にいる患者1人からまわりの1〜4人程度に感染するとみられる。空気感染するはしかは患者1人から15〜20人で、これよりは弱い。電車の同じ車両に乗り合わせたぐらいではうつらないようだ。

 Q どの程度の期間、注意が必要なの?

 A 発症する1日前から7日後までが、患者から他人にウイルスがうつる期間だ。今回はこの期間中だったため、保健所が感染の可能性がある人を追跡調査する。必要と判断すれば、患者に接触してから10日間は自宅待機してもらう。従わずに出歩く人は感染をさらに広げてしまいかねないので、名前の公表も必要だと専門家は指摘している。

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