新型インフルエンザ感染が確認された男子高校生の近くの座席にいたのに、検査の遅れで停留措置が取られず入国した12人に対し、厚生労働省は10日、入国後10日間は学校や職場を休むことを強く求めるよう、都道府県などを通じて各保健所に通知した。発生国からの帰国者には不要不急の外出を控えるよう求めているが、12人は感染のリスクがより高いことから、法的拘束力はないものの厳しい対応を取ることにした。停留者と同様、休業補償などはないという。
通知では、本人が希望すれば、学校や職場に保健所から説明するよう指導。本人の同意のもと、タミフルなどの抗インフルエンザ薬の予防投与を進めることも求めた。
厚労省によると、12人のうち4人は京都市に滞在中の米国人観光客。残りの8人は日本人で、所在地は神奈川3人、埼玉2人、青森1人、茨城1人、東京都千代田区1人。【内橋寿明】
毎日新聞 2009年5月10日 23時01分(最終更新 5月10日 23時21分)