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ラーメン“三都物語”―湯気のむこうの気合と悲哀

【食とレジャー情報】
shoku20060619_03.jpg 一杯のラーメンに注がれる情熱。客は行列をいとわず、作る側はとことん素材にこだわる。評判が口コミで広がり、2店舗目にこぎつけた上り調子の店。「うまく、安く」を追求して180円ラーメンで世に認められた浪速の味。そして、ようやく渾身のスープにたどり着いたのに、閉店の危機に直面している元ボクサー。ラーメンに魅せられた店主の三都物語を紹介しよう。(2006.06.19紙面掲載)

「こだわりラーメン 津気屋(つきや)」さいたま市
shoku20060619_04.jpg JR埼京線南与野駅から車で約10分。埼玉大学通り沿いの「こだわりラーメン津気屋」は、行列の店として有名だ。とんこつスープ、和風スープ、両方をブレンドしたダブルスープに、自家製麺、ブタ軟骨をとろとろに煮込んだ「トロ肉」など、独自の味を追求している。
 「日々勉強です」というのは、専務の榎本岳幸さん(37)。“昭和30年代のラーメン店”を目指し、上の兄2人と兄弟3人で麺・スープから内装までも自分たちで作り上げたのが5年前。「気持ちのよい空間で味わっていただきたい。リピーターの方を増やしたいとの思いがありました」と振り返る。
 二男・和人さん(42・代表取締役)の経営哲学から、毎日、営業前に行う朝礼も、地元では名物になっている。従業員全員が円陣を組み、腹の底から声を出し、経営理念から、自分たちの夢や「日本を元気に!」といったことを誓い合う。
 「津気屋発信の元気と笑顔で、ご来店のお客さまに元気になっていただきたいんです」と店長の吉田省吾さん(34)。
 吉田さんは、勤めていた建設会社が倒産し、一念発起して転職した。ラーメン修業の当初は皿洗いなど下働きのつらさに「涙と鼻水を流した」経験もあるが、「逃げたら人生が逆戻りすると思った」という。
 口コミで地元の評判を呼んだ津気屋は、昨年4月から今年3月まで、全国の名店が腕を競う東京都立川市の「ラーメンスクエア」に期間限定で出店。何度となく、月間売り上げナンバーワンを獲得した。
 7月7日には、初めての常設の支店となる2店舗目を(JR大宮駅前西口(さいたま市大宮区桜木町2ー306 1階)にオープンする予定だ。「味やサービスには、常に全力を出し切る。そして、人材を育成することも重要だと思っています」(岳幸さん)。
 人気の「特選津気屋」(880円)は、濃厚なダブルスープと細麺、軟骨がゼリー状になったトロ肉をはじめ盛りだくさんのトッピングが特徴。ミルキーなスープはクセがなく、ゴクゴクと飲み干せる。また、ラーメンによってスープやトッピングも選べるの人気のヒミツだ。

データ
さいたま市桜区上大久保707
電話048・857・3180/11時半~15時、17時~0時/年中無休


「らーめん 吉太郎(よしたろう)」東京都板橋区
shoku20060619_01.jpg 行列ができる一方で、味に絶対の自信はあるのに、来客が伸びない―と、悩む店があるのも現実だ。東京都板橋区の『らーめん吉太郎』もそのひとつ。
 都営三田線板橋区役所前駅のA1出口から、にぎやかな仲宿商店街と交差する王子新道をひたすら歩く。10分も歩くと周囲は人通りもまばらな住宅地。ここにポツンと立つ店だ。立地の悪さは、いかんともしがたい。
 「実は、この5月いっぱいで店を閉める予定だったのですが、インターネットの口コミで知った方が、『今のうちに食べておかないと』と来ていただくようになりまして…」
shoku20060619_02.jpg 複雑な表情を浮かべたのは、この地で約7年間、店を続けてきた店主の青木美広さん(33)。もともと名門の角海老宝石ボクシングジム(東京・大塚)に所属。ジュニアフライ級のプロボクサーとして、世界を目指した。が、「ボクサーとしては致命的なケガを負った」ために23歳で志半ばにして道を断たれた。折悪く、勤めていた水道関連会社も倒産の憂き目に。
 「医者に『ボクサーを辞めなさい』といわれたときは、ショックでした。子どものころから好きだったラーメン屋になろうと決めたんです」
 ラーメン店でアルバイトをして資金をつくりながら、各地の店を食べ歩き、オリジナルの麺作りと格闘した。26歳で独立し、現在の店をオープン。その後、東京・池袋本町の人気店「 韃靼(だつたん)ラーメン  一秀(いつしゆう)」のマスターで“背脂つかいの匠”と呼ばれる平山雄一さんに師事。ついに看板メニューの「吉太郎自慢特製らーめん」(900円・替え玉1回無料)が誕生した。
 「行列ができる他店に決して負けない。また食べたくなる味」という自信作は超個性的。ブタがらや鶏がらでじっくり煮込んだダシがベースのとんこつしょうゆで、博多の特製細めんを使用。背脂の入った少なめのスープに、麺や自家製チャーシュー、メンマ、味卵、好みで添えられるたっぷりのキャベツを混ぜて食べる。麺に濃厚なスープが絡み、トッピングの具が味に変化をもたらす。しっかりと味がついたスープなのだが、全部食べ終わっても、しょっぱさでのどが渇くことはない。
 「スープの味や量、具材に至るまですべて意味があります。時間経ってまた食べたくなるラーメンを実現しました」
 ネット上で飛び交う、「店を閉めるな」の相次ぐ書き込みは、“電車男”のような援軍となって“ラーメン男”になり得るか。夏には赤ちゃんが誕生するため、客足が伸びなければ、近々閉める決意に変わりはないが、「できるだけがんばります!」と拳に力をこめていた。

データ
東京都板橋区板橋3-44-6
電話なし/11時半~15時、17~21時(日・月曜~20時)/火曜定休 


「びっくりラーメン ラーメン一番本部」大阪市福島区
shoku20060619_05.jpg ラーメン1杯180円-といえば、大阪を拠点に関東、東海、九州と、現在200店舗近くで展開する激安ラーメンチェーンとして、すっかり知名度を得ている。1杯1000円近くする高価なラーメンが主流の中、大阪らしい全く逆の経営方針でラーメン業界を席巻する。「安い立ち食いのそばやうどんはあるけど、ラーメンはなかったからね」と、代表取締役の加藤博一さん(77)はおっとりとした口調で激安ラーメン誕生となるきっかけを話す。
 大阪市福島区に1号店をオープンさせたのは、加藤さんが当時68歳だった97年。翌年以降、3店舗、5店舗、7店舗、15店舗…。2004年には3日に1店舗のペースで、年間120店舗を開店させるなど、給料日前のビジネスマンの味方として、その後、破竹の勢いで急成長を遂げた。
shoku20060619_06.jpg 「安い、まずい、悪いではリピーターが望めない。驚きの価格はもちろん、驚きの味で勝負しないと」
 加藤さんが目指したのは、あっさりしょうゆ味の昔ながらの中華そば。セントラルキッチンで作る濃縮スープを、各店舗で野菜をじっくりと煮込んだスープでのばす。そこに隠し味として入れるチャーシューの煮汁が、あっさりながらもコクのあるスープを演出するという。
 「お金のない学生たちはもちろん、小学生でも200円あれば食べられる。また、年配の方には昔懐かしい味と、老若男女に愛されたのが良かった」と加藤さんは振り返る。
 今後の目標店舗数についても「コンビニとお客の胃袋を取り合う時代。目標店舗数はエンドレスやね。終わりはあってないようなもの」。高齢ながらも現役バリバリの加藤さんの野望はまだまだ尽きない。

データ
大阪市福島区福島7-2-12
電話06・6453・0071/11時~4時(日曜は~23時)/年中無休/びっくりラーメン189円、塩ラーメン294円、冷し中華399円など。データは福島店。全国にチェーンあり。

投稿日: 2006年06月29日

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