2009.05.10 Web posted at:  12:22  JST Updated - CNN
サイエンス

インフル対策うたうサプリメントに警鐘 米業界団体

代替医療の業界団体は、新型インフルエンザ対策の効能をうたうサプリメントの広告に注意を呼び掛けている

ロンドン(CNN) 新型の豚インフルエンザの感染が広がるなか、その予防や治療に効果があるとうたったサプリメント(栄養補助食品)などが登場している。米国の業界団体がこのほど、効果に疑問を呈する警告を出した。

米自然食品協会(NPA)や米ハーブ製品協会(AHP)による共同声明は、「われわれの知る限り、サプリメントで新型インフルを治療できることを示す科学的データはない」と言明。販売業者に対しても、サプリメントをインフル治療薬として売り込まないよう求めた。

新型インフル対策を掲げるサプリメントや健康食品、自然療法などの代替医療は、インターネット上などで宣伝されている。米国では成人の38%、子どもの12%がなんらかの形で代替医療を使っているとされ、「サプリメントで免疫力を高めてインフル予防を」といったうたい文句が受け入れられやすい条件が整っているといえる。

こうした状況を受け、食品医薬品局(FDA)もウェブサイト上で、「インフルエンザの予防、治療薬として承認されているのはタミフル、リレンザの2つだけ」と注意を呼び掛けている。

NPAなどによる警告と時を同じくして、FDAと連邦取引委員会(FTC)からは、新型インフルの流行に乗じて誇大広告などを掲げ、不正に利益を得ようとする企業に対して「迅速な措置を取る」との通達も出された。FTCのリーボウィッツ委員長は「現時点で消費者が一番避けたいのは、偽のインフル治療薬を売りつけられることだ」と話している。

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