旧日本エタニットパイプ高松工場の元社員らが、同社がアスベスト(石綿)対策を怠ったため健康被害を受けたとして、後身企業のリゾートソリューション(東京)に損害賠償を求めている訴訟の第14回口頭弁論が22日、高松地裁(吉田肇裁判長)であり、原告、被告側双方が最終弁論を行い結審した。判決は9月14日。
原告は、元社員15人と元社員14人の遺族、健康被害を受けた家族4人。最終弁論で原告側代理人は「会社は解決を先送りするばかり。法的責任を認め、きちんと謝罪してほしい」と批判。原告のうち2人が「じん肺の宣告を受けてからいつ死ぬかと不安に襲われ毎日が不安。『正義の判決』をお願いする」と意見陳述した。
一方、被告側代理人は「早期の和解での解決を望んでいた。企業として資金繰りは極めて重要な問題で、支払い能力がないと賠償額を払えないのは当然。原告団のかたくな態度は受け入れることができない」と述べた。