事件・事故・裁判

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

訪問詐欺:検察官かたりカード詐取 6容疑者逮捕 大阪

 捜査当局や金融機関をかたり、高齢者宅を訪問してキャッシュカードをだまし取る事件に中国人グループが関与していたことが、大阪府警の調べで分かった。グループの指示を受けた訪問役は1件10万円の報酬を得ていたという。府警は昨秋以降、8日までに中国人を含む6人を詐欺容疑などで逮捕し、実態解明を進めている。

 逮捕者は、韓国籍の住所不定、金徳秀容疑者(50)ら訪問役グループ5人と、中国籍の埼玉県所沢市、劉晨容疑者(24)。劉容疑者は「中国人仲間の指示で大阪に来た」などと供述。金容疑者は訪問役のリーダー格とみられる。

 金容疑者の逮捕容疑は、他の訪問役らと共謀し、昨年10月15日、検察官を装い、同府柏原市の70代の独居女性宅に電話で「詐欺グループを逮捕したら、あなたの口座が関係していた。安全なカードに切り替える」などとうそを言った後に訪問し、カード数枚を詐取。翌日にも電話で「定期預金口座も危ない。解約して金を預けて」と告げ、自宅を訪れて現金約1700万円を詐取した、などとしている。

 府警によると、中国人グループが訪問先を金容疑者側に指示。金容疑者らは2~3人で指揮、訪問、見張り役を分担し、カードを詐取したり、スキミングでデータを取り出し、指示役の中国人側に渡していたという。中国人側はATM(現金自動受払機)で現金を引き出したり、データを使ってカードを偽造したなどとされる。

 金容疑者は「暴力団関係者に(訪問役を)持ちかけられた」と話しているといい、中国人側が暴力団関係者に訪問役の“調達”を依頼した可能性もある。府警は、一連の事件の被害額は約2000万円に上るとみている。【田辺一城】

毎日新聞 2009年5月9日 11時05分

関連記事

5月9日訪問詐欺:検察官かたりカード詐取 6容疑者逮捕 大阪

事件・事故・裁判 アーカイブ一覧

 

特集企画

おすすめ情報