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警官装いキャッシュカード詐欺、容疑者6人を逮捕 大阪

2009年5月9日0時19分

 大阪や兵庫で昨年秋に多発した不審な電話でキャッシュカードをだまし取られたり、未遂に終わったりした事件のうち、実際に1700万円を詐取するなど6件の犯行にかかわったとして、大阪府警は8日、男6人を詐欺や詐欺未遂などの容疑で逮捕した、と発表した。

 捜査2課によると、いずれも警察官や検事を装って電話し、「安全なカードに切り替える」などと言ってだまし取る手口で、供述などから、同課は訪問先を指示する中国人グループと、被害者宅を訪ねるカード回収グループに分かれて、犯行を組織的に繰り返していたとみている。

 大阪府や兵庫県では昨年10月、警察官などを名乗って「あなたの口座が詐欺事件に関係している」などという不審な電話が相次ぎ、同課によると、府内で確認されただけで約150件に上った。同月15日には、同府柏原市の70代の女性宅に「検察庁」を名乗って「あなたの口座が詐欺に関係しているので、安全なカードに切り替える」と電話があり、カード数枚がだまし取られ、翌日にも「定期預金を守るため解約して預けて」と言われて、現金約1700万円がだまし取られた。

 府警は昨年10月、同府池田市の高齢女性宅を訪れてカードをだまし取ろうとしたとして、無職弓田正明容疑者(52)を詐欺未遂容疑で現行犯逮捕して以降、今月6日までに詐欺や詐欺未遂などの容疑で5人を順次逮捕した。

 5人はいずれも無職で、金徳秀(50)、山本敏博(52)、中川泰宏(40)、平沢和美(51)、中国籍の劉晨(24)――の5容疑者。

 同課によると、金、山本、中川の3容疑者は柏原市の事件に関与したとして逮捕された。堺や兵庫県川西、加古川など各市で60〜80代の女性がカードをだまし取られたり、カード内の電磁的記録が盗まれたりした5件の事件にもこのグループがメンバーを入れ替えながら関与していた疑いがあるという。

 金容疑者らは「暴力団関係者に犯行を持ちかけられ、知人に声をかけた」「カードの回収1件につき10万円を中国人グループから報酬として受け取っていた」などと供述しているという。

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