医学、歯学、薬学、保健医療学の4学部を抱える昭和大(品川区旗の台1)は、医療系総合大学の特色を生かし、各学部が参加してチーム医療を体験する学部横断PBL(Problem-Based Learning)演習に取り組んでいる。
医療の現場では、チーム医療の実践が求められてきており、各自が専門分野を生かし、積極的に治療に参加する意識を醸成しようと演習を始めた。
現在は1、3年生が学年別に取り組む。3年生対象の昨年12月の演習には約600人が参加。4学部混合のグループ(8~9人)が、寝たきりの脳梗塞(こうそく)患者や骨粗しょう症で骨折した女性の治療と退院後の支援をチームで考え、発表した。
演習中に教員は極力、口を出さず、学生が考えるのを待つ。学生も医師、薬剤師などの立場に立ち意見を出す必要があるため、講義よりも積極的に授業に参加できる利点がある。
授業を担当する薬学部長の山元俊憲教授は「学生時代から積極的に意見を言うよう意識を改革しなければ、本当のチーム医療は実践できない」と話す。【馬場直子】
毎日新聞 2009年5月8日 地方版