(CNN) アフリカ東部のソマリア沖で海賊対策に当たる欧州連合(EU)の海上保安センターは7日、ソマリア北部のアデン湾で同日午前、ギリシャの船舶が海賊に襲われたものの海賊の小型船への「衝突」を敢行し、難を逃れたと報告した。
同センターによると、小型船は転覆し、同船舶の乗組員が海賊7人を海中から助け出したという。拘束している。乗組員に負傷者はおらず、船体も損傷しなかったという。
一方、同じくアデン湾で7日、オランダの貨物船が何者かに襲われ、乗っ取られた。ソマリアの海賊の可能性が高い。同湾を西方へ航行していたという。オランダ人の乗組員8人がおり、清涼飲用水を積んでいた。乗組員に危害は加えられていない模様。
中東バーレーンに本拠がある米海軍第5艦隊当局者によると、スエズ運河、紅海、アラビ湾に通じるアデン湾を航行する船舶数は年間3万隻以上。昨年初期以降、アデン湾は身代金を狙う海賊の最悪の多発海域となっている。米軍によると、今年これまで、計97件の海賊事件が発生、うち27隻が乗っ取られている。