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Joe's Labo
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2005/07/22のBlog
[ 17:08 ] [ 労働組合 ]
労働経済白書によると、団塊後の若手労働力の確保に苦しんでいる企業が多いとのこと。
一方で、団塊世代退職でもたらされるコスト減は88兆円にものぼるらしい。言い方を
変えれば、そのコスト分だけ、これまで次世代の採用育成が麻痺していたわけだ。
雇用維持を優先するあまり、後継者を確保せずにいた鉄鋼業界などはこの代表だろう。

そういえば昨年、ある労組の集まりでこんなことがあった。
「我々組合側は成果主義型賃金の導入には全面反対です」
と組合役員が方針演説をした後で、青年部(30歳以下の組合員)代表が
「我々は賛成です、勝手に反対しないでください」とぶちあげたのだ。
実は、組合内部でこういった“世代間のギャップ”が存在するところは少なくない。
一般に組合サイドは成果型制度に否定的ではあるが、青年部あたりにとっては、
「定期昇給も無い、かといって抜擢も無い」ではシャレにならん、というのが本音だろう。

労働組合というのは、実はこてこての年功序列型組織である。
(まあ組合活動は経験が重要だからそれはそれで合理的ではある)
結果として、その考え方は前例主義、トップダウンという強い特徴があり、ややもすれば
制度改革自体に否定的になってしまうところも多い。
また新卒採用自体を減らすことで組合員が高齢化し、結果としてますます青年層の
意見が少数派になるというスパイラルも起こしかねない。

我が社はずっと年功序列を維持できていますよ、と言っていても、蓋を開けてみれば
「ここ五年間新卒採用ゼロ、派遣社員のみ受け入れ」なんてやっている企業は、
緩やかに死に向かって歩んでいるとしか思えない。
いわば、既存社員の賃金を維持するために、会社の将来をリストラしているようなものだ。


2005/07/17のBlog
[ 12:19 ] [ セミナー ]
7月21日18:30~ 千葉労連主催千葉市文化センター
世界の勝ち組ことトヨタが、定年の65歳延長を二〇〇六年度より実施とのこと。
従来、製造ラインでの技能職のみだった制度を、さらに二年期間延長の上、全社に
適用するらしい。いやあ、やっぱりトヨタは余裕がある(笑)
経団連会長のお膝元だけに、他の大企業にも波及は必至だろう。

で、それとはあまりにも対照的な人事ニュースをもう一つ。富士火災海上が社員から、
憲法の最低生活の保障を根拠に告訴されたとのこと。なんでも平成十二年から導入
された成果主義型賃金の結果、支給額11万、手取り2万になってしまったらしい
(成果主義というより歩合給の一種か)。

確かに、外資系保険会社などはこういう極端な給与体系をとるものがある。
一般に外資系企業は「一、二年ごとの年俸契約を双方の合意のもとに更新」という
スタイルをとるものが多く、一定の評価以下の社員に対しては会社側から契約を更新
しないケースが多い。だが、中には評価の低い社員に対し
「法定の最低賃金ギリギリに落として、手取り数万円に落とす」ような企業もある。
(いきなりこれをやられると、所得税や住民税の関係で手取りが極端に下がってしまうためだ)

当然それでは生きていけないから、やられた社員は“自己都合”で退職することになる。
これで社員が会社を訴えないのは、彼らは入社当時からそういった企業だと認識し、
報酬は青天井だがそういったリスクもあると承知の上で就職しているためだ。
(その多くは組合もない)

だが富士火災が制度を切り替えたのは数年前。長く年功制度でやってきた50代社員
に対し、いきなりこの過激な制度は酷だろう。本来そういった行き過ぎに歯止めを
かけなければならない組合は、一体何をしていたのか。
組合の存在意義自体、大いに疑問だ。

2005/07/12のBlog
[ 11:18 ] [ スポーツ ]
先日、プロレスラーの橋本真也氏が急逝した。あまりにも突然のことだった
ので非常に驚いた。しかもまだ40歳という年齢だ。人気実力ともトップクラス
の選手だっただけに、ファンとしても非常に残念でならない。

一昨年、冬木弘道というレスラーも病気で亡くなっている。彼の場合、ガンで
余命宣告されながら、「負けたら戒名をつけさせる」という前代未聞の
“戒名マッチ”をぶち上げるなど、最後までリングにこだわりを見せつづけた。
ファンの多くは「そういう演出だろう」くらいに考えていたが、彼は結局試合を
待たずして亡くなることになる(享年42歳)。実はその戒名マッチの相手こそ、
今回の橋本選手だった。

そういえば以前「日本人41歳寿命説」というのがあった。もう十年くらい前の話だ。
要約すると、

1.日本の突出した平均寿命の長さは、実は大戦を生き残ったタフな日本人が牽引
しているだけで、戦争がなければそんなに高くはないはずだ。

2.食生活の変化や化学物質の氾濫により、高度成長期以後に生まれた戦後世代
は戦前生まれよりずっと短命になるはずだ。

というようなものだった(記憶違いがあるかもしれないが)。
その時はトンデモ説として一部のメディアでしか取り上げられなかったが、40代の
早すぎる死を目にして、僕はこの説がふと頭をよぎった。そういえば以前、企業の
産業医を長くつとめた方も同様のことを言っていた。
「最近、40代で健康診断に引っかかる社員が多すぎる。年によっては過半数が再検査だ」

高度成長期の始まった60年代以降に生まれた世代が、ぼちぼち40代にさしかかって
いる。ひょっとすると二十年後くらいには、(40代は極端だろうが)日本人の平均寿命
は60歳くらいに下がっている可能性もありそうだな、と思う今日この頃だ。

2005/07/08のBlog
ふと気づいたのだが、そういえば最近、テレビをあまり見なくなった。いやテレビ自体は
見るのだが、いわゆる民放の地上波はほとんど見ない。見るのはニュースとたまに
スポーツくらいで、平均すると日に10分あるかないか。

代わりに見ているのがスカパーで、こっちは割とよく見る。別に民放が嫌いというわけ
ではないのだが、自分の見たいジャンルの番組が24時間流れっぱなしなので、非常
に都合がいい。溢れるような番組の中から、いちいち好みのものを選ぶ必要が無いのだ。

僕だけかと思ったら、周囲にも意外とそういう人は多いようで、たとえばプロ野球ファン
の知人は「全試合完全中継」を見るために衛星契約しているそうだ。
彼は当然、試合途中から中継開始し、試合途中で中継打ち切りになる地上波巨人戦
なんて見ない(巨人戦の視聴率低迷の一因はこれだろう)。
 
状況が似ていると思われるジャンルにプロレス中継がある。
これもかつてはゴールデンで流されていたものだが、視聴率低迷で深夜枠に
追いやられ、それも今や風前の灯火だ。じゃあニーズがまったく無いのかというと
そうでもなく、衛星番組として視聴者個人が代金を払う形でしっかり残っている。
近いうちにプロ野球も同じスタイルに変わるのではないか。

考えてみればアメリカのケーブルTVなんて、ずっと以前からこういうスタイルの
双方向性を確立しているわけだし、ホリエモンの言っていた「メディアの双方向性」も
インターネットではなく衛星放送でまず実現するような気がする。
ちなみにスカパーでは思いっきり右寄りの報道番組まで登場している。
どれを見るのかは視聴者次第というわけだ。