情けない…警察が“不審者”取り逃がしていた
愛知県蟹江町の会社員山田喜保子さん(57)方で親子3人が殺傷された事件で、通報後に山田さん方を訪れた蟹江署員が、玄関で不審な若い男を目撃していたことが8日、分かった。男は直後にいなくなっており、捜査幹部は署員が容疑者の可能性がある男を取り逃がしたことを認めた。捜査本部は、署員から連絡を受けて緊急配備をした際、不審者の特徴を警察無線で伝えていなかったことも明らかにした。
捜査本部によると、署員が2日午後0時20分ごろ、洋菓子店店員の次男雅樹さん(26)が出勤しないのを不審に思った上司と山田さん方を訪問。首などから血を流し、手を縛られた三男勲さん(25)が玄関から出てきて「助けてください。強盗です。2人死んでいます。犯人は逃げました」と話した。
署員がドアのすき間から中をのぞくと、玄関内で黒っぽい上着の男がうずくまっていた。勲さんを保護し、男に「大丈夫ですか」と声を掛けたときに無線が鳴ったため、男に背を向けて2、3分応答しているすきに男はいなくなっていた。逃げた男を被害者と勘違いしたという。勝手口の鍵が開けられており、男の逃走経路を調べている。
県警の立岩智博捜査1課長は「ケガをした三男の治療を優先させた」とコメントした。
勲さんは母と兄が殺害されたことについて「犯人から聞いた」と話しているという。県警は事件発覚翌日の3日、喜保子さんの遺体を1階和室の押し入れの下段で発見。時間がかかりすぎとの指摘が出ていた。
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