西松建設の巨額献金事件に関する10日の記者会見での小沢一郎代表の発言要旨は次の通り。
【事件の責任】私の政治資金に関して同志、国民に大変ご迷惑、ご心配を掛けたことをおわびしたい。(資金管理団体)代表者は私なので、結果として私に監督責任がある。
【自身の進退】収賄罪の被疑者のような報道があるので、国民が(代表を)辞めた方がいいと感じても、もっともだと思う。進退は最終的な結論が出るまで全く考えていない。政権交代のため衆院選で勝利しなければならない。今後の行動はそれを基準に判断したい。政治資金収支報告書の事務処理自体に間違いはなかった。(逮捕された)秘書が起訴されることはないだろう。秘書の起訴うんぬんも1つの区切りと思うが、あくまでその(捜査の)中身を検討した上での判断になる。
【衆院選への影響】国民が「ああ、こういうことか」という程度なら影響しない。「こんなことだったのか」と考える大きな事柄なら影響する。(進退は)衆院選への影響と裏表の関係だ。
【政権交代への意欲】官僚主導から国民主導の政治行政に改め、日本に真の議会制民主主義を定着させる大目標を実現するには政権交代しかない。それが私の夢であり使命だ。大いなる目標を達成したい。
【説明責任】政治資金規正法の虚偽記載といっても一般の人は何だか分からない。世論調査で「(説明に)納得できない」という回答は、法律そのものがよく分からないという点も影響しているのではないか。
【西松建設との関係】(西松建設のダミーとされる政治団体について)そういう団体から献金をもらっていたことを知らなかった。献金と公共事業の受注が関係があるとは思っていない。西松建設の経営トップとも面識はない。会ったことがないので(献金を)頼むことも(便宜供与を)頼まれることもない。
【献金の要求】献金をいただいている方に「今年もよろしくお願いします」と頼むことはある。要求とか請求という言葉が使われているが、無理やり出させているわけではない。事務処理として、献金してくれる方に請求書を送ることはある。
=2009/03/11付 西日本新聞朝刊=