国会にA~Cの3案が提出されている臓器移植法の改正をめぐり、自民、民主両党の有志議員は8日、家族の同意があれば、脳死した14歳以下の子どもでも臓器提供を可能とする第4のD案を公表した。来週中に両党内の手続きを終え、15日にも議員立法で国会に提出する。ただ、4法案とも過半数の賛成を得られず、廃案になる可能性もある。
D案は現行法同様、本人が生前に臓器提供の意思表示をしていた場合のみ、脳死でも人の死とする内容。臓器摘出については、現在禁じている14歳以下でも、生前に本人が拒否せず、家族が書面で同意すれば認める。その際、▽医療行為が適切だったか▽虐待を受けた疑いがあるかどうか--について確認することを求めている。
確認をするのは、摘出をする医療機関に設置する倫理委員会のような、第三者機関を想定している。【鈴木直】
毎日新聞 2009年5月8日 21時22分(最終更新 5月8日 23時46分)