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フィギュア:キム・ヨナの日常に密着(下)

◆「つくられたイメージはいやだ」

 キム・ヨナは公の場でよくキュートな笑顔をみせる。自然な感情を隠そうとしないからだ。「今やフィギュアのクイーンになったのだから」として周囲が求める「表情の管理」には負担を感じている。思ってもいないことを口にすることもできないという。テレビ番組などでキム・ヨナに対して「かわいらしい」という賛辞が出ると、「わたしがかわいいなんて、よく分からない」というのは率直な思いだ。

 自分のミニホームページには率直な感情を掲載しているが、これが瞬時にネット上に広まったとき、キム・ヨナは非常に当惑したという。

 「良いこと」も、心の底からやりたいと思わなければやらない性格だ。先日、子どもの日を前にさまざまなところからイベントへの参加オファーが舞い込んだが、結局はソウルの峨山病院小児がん患者病棟を訪問した。服装も平凡だ。普段はジーンズにTシャツがほとんど。カナダで買い求めた服も20ドル(約1980円)以下のTシャツばかりだ。

◆「最も大切なのはフィギュア」

 キム・ヨナの趣味は同年代の女の子と変わらない。好きな音楽を聴き、ショッピングを楽しみ、たわいのないおしゃべりが好きだ。キム・ヨナは芸能人のようにCM撮影を行うときも、楽しんでやっている。しかし、決して自らを芸能人のように思ったりはしないという。

 CM撮影でも「練習のスケジュールを守る」という大原則に変わりはない。疲労がたまると練習のスケジュールに支障が生じるため、夜を徹した撮影は行わない。昨年カナダでの合宿中にエアコンのCM撮影が行われた際にも練習のない休日を利用し、外では雪が舞っていたため撮影は室内で行われた。撮影担当者はカナダの自然を画面に取り入れたかったが、練習を意識したキム・ヨナは断った。

 このように、キム・ヨナにとって最も重要なのはフィギュアスケートだ。一部ではキム・ヨナはCMに出演しすぎという非難の声もあり、アンチも増えているという。最近、周囲のこのような状況を耳にしたキム・ヨナは、「あ、そう。わたしのことがきらいな人もいて当然でしょう」と語ったという。

成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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