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フィギュア:キム・ヨナが本紙読者にメッセージ(上)

写真=IBスポーツ提供

 こんにちは。キム・ヨナです。先月帰国したのがついこの間のような気がしますが、トレーニング先のカナダ・トロントに戻るまであと二日となりました。今回は、来年2月の冬季オリンピック(カナダ・バンクーバー大会)に向けて準備を本格的に始めることになります。

 わたしがシニアに初めて転向した2006年のことを思い出します。その年の12月にロシアで行われたグランプリ(GP)ファイナルで優勝したとき、わたしのことを知る人はあまり多くありませんでした。「キム・ヨナ選手じゃない?」と喜んでくださる方がいると、「あまり人気のないスポーツなのに、わたしのことを知っていてくださるファンもいるんだな」と不思議に思いながらも胸が熱くなりました。

 先月の世界選手権で優勝した後、空港の入国ゲートに立ったときは、驚くほどに大勢の報道陣や出迎えの方々にお会いしました。わずか2年でわたしは別の人になってしまったような気がして、こうした現実に驚きました。

 ですが、時がたつにつれ、わたしを見つめる周囲の視線を意識するようになったのは、仕方がないと言えるでしょう。街を歩いているとき、後ろから「キム・ヨナだ」とひそひそ話が聞こえてくると、思わずビクッとします。多くの方々がわたしの顔をじっと見て、カメラ付き携帯電話で写真を撮り、「サインをしてほしい」と言って集まって来ます。

 有名になったことで、いいこともたくさんあります。CMモデルや広報大使として活動したり、ファンの方々にプレゼントをいただいたり、飲食店では特別なサービスを受けたりもします。そして何よりも今は自分のスケート技術向上のため惜しみなく投資できますし、決して多くはありませんが何人かの後輩たちを手助けする余裕もでき、うれしいです。

 ところが、不便になったこともたくさんあります。観光・ショッピングはもちろん、地元で友達に会うのも困るほど、外出がままなりません。ミニホームページに1行書き込めばすぐに数百件ものコメントが寄せられ、ポータルサイトには連日、関連記事・写真が次々と掲載されています。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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