新型インフル:日本人初 シカゴ在住男児が感染

2009年5月8日 9時53分 更新:5月8日 11時28分

 中曽根弘文外相は8日午前の閣議後の記者会見で、米シカゴ在住の6歳の日本人男児が新型インフルエンザに感染したことが確認されたと発表した。日本人の感染判明は初めて。外務省によると、男児は38度を超える熱があったが、すでに回復し、家族とともに現地の自宅で静養している。家族に新型インフルエンザの症状が出ている者はいないという。

 男児は5日に発熱し、シカゴ市内の病院で検査を受けた。7日午前(日本時間8日未明)、病院から新型インフルエンザ感染の連絡を受けた家族がシカゴの日本総領事館に連絡。男児は入院せず、家族とともに治療薬「タミフル」を服用した。シカゴのあるイリノイ州では新型インフルエンザの感染者が204人確認されているが、隔離措置は取っていないという。

 文部科学省によると、この男児は平日は現地の一般の幼稚園に通い、土曜日だけは日本人向けの授業を行う「シカゴ補習授業校」に通っている。在籍している補習校は小学部393人、中学部125人の計518人で、文科省からも教員2人が派遣されている。同校は9日は休校とすることを決めた。同じ校舎で平日に運営している日本人学校(生徒155人、派遣教員14人)は通常通りの授業を行っているという。

 河村建夫官房長官は8日午前の記者会見で、空港検疫などの水際対策について「今の方向が変更される状況ではない」と述べた。【犬飼直幸、加藤隆寛】

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