【第81回】 2009年05月08日
新型インフルエンザは終わらない!
今秋に第2波がやってくる「3つの理由」
咳やくしゃみをするときは、ティッシュなどで口と鼻をおさえ、他の人から1~2メートルくらい離れて顔を横に向ける。使ったティッシュは蓋つきの廃棄物箱に捨てるか、ビニール袋に入れて口を縛ってからごみ箱へ。
マスクの着用も習慣にしたい。通常の市販マスクでもある程度ウイルスの侵入は防げるが、できればサージカルマスクを使うといいだろう。鼻のまわりや頬、あごとのすき間ができないよう、ぴったり密着させて着用する。捨てるときはガーゼ部分でなく、ひもの部分をつまみ、蓋つきの廃棄物箱、あるいはビニール袋に入れて口を縛ってからごみ箱へ入れる。
コストをかけずにできる!
企業のインフルエンザ対策
企業も、しっかり事業継続計画を立てておくべきだろう。ウイルスの病原性が強い場合、中くらいの場合、弱い場合と3パターンを作っておくといい。その上で、国の行動計画に合わせ、「第1段階(海外発生期)」「第2段階(国内発生期)」「第3段階(感染拡大期、まん延期、回復期)」「第4段階(小康期)」に応じたアクションプランを作成する。
また、万一、誰かが倒れても事業が継続できるよう、各自のスキルを増やして代替業務が可能な体制をととのえることが必要だ。在宅勤務の体制作りも大切。こうした対策は、新型インフルエンザだけでなく、業務の「見える化」や効率化、ダイバーシティの推進にも役立つ。
「何より重要なのは、従業員に危機意識を持ってもらうこと。的確な情報を継続的に入手すること。経済が縮小している今、多額のコストをかけた対策は難しいかもしれないが、知識や知恵による『知のワクチン』を持つことは誰でもできる」と本田氏。
今回の流行はけっして「空騒ぎ」などではない。感染が拡大するにつれ、発熱外来などの医療分野の未整備や、マスクの払底、製造に時間のかかるワクチン開発など、さまざまな課題が露呈された。これらを教訓とし、来るべき第2、第3波を迎え撃つ準備を早急に整えなければならない。時間はあまりないのだ。
(フリーライター 西川 敦子)
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