海外の専門家には2つが怖いといわれます。日本人が持ち込む「麻疹ウイルス」、麻疹に対する日本人の「態度」だそうです。
麻疹ウイルスの感染力はインフルエンザウイルスの数倍強く、柔道大会や剣道大会などで同じ体育館にいただけ、同じ車両に乗っていただけで感染する人が多発します（感受性者が多い）。
しかし国内ではなぜか「たかがはしか」などという扱いをされたりもします。
国は2012年の排除宣言を目指し、ワクチン接種を世界スタンダードの2回とし、接種率95％を目標にとりくんでいます（まだこのラインにはほど遠い）。
2007年5月に東京の私立高校がカナダの西海岸に出かけ、そこで1人の生徒が麻疹を発症しビクトリア州・ブリティッシュコロンビア州・アルバータ州の保健当局や医師会を巻き込んでの大事件がおきました。
この詳細を副校長が感染研のIASR2009年2月号に報告しています。印刷物に記事はあるもののWebsiteには掲載されていないません。WAMネットでは会議の配布資料としてPDFで掲載されていますので下にリンクしておきます。
地域で麻疹の会議がある、学校の相談にのる場合に参考資料としてとても「強力」だとおもいます（問題に巻き込まれたときによぶんな費用の額もハンパじゃないので、予防接種をさっさと2回接種してしまうほうがお得、、とか）。
他の国では抗体検査を出せとはせず、大切なのは「2回接種」が最低ラインということです。国内でも1回接種者の発症例は多数ありますので。
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※2007年春は麻疹流行について注意喚起が行われていました。
【4月】学内の麻疹発症者ゼロ。
【5月21日】全校調査での麻疹ワクチン未接種者約7.3％、2回接種者5.4％。
【5月23日/24日】2つのグループに分かれてカナダの修学旅行へ出発。
出発前にＢ隊に発熱者が2名おり医療機関受診し＜IgM陰性＞麻疹疑いはなく就学旅行可となる。
【5月27日】ひとりの発熱者が解熱せず、バンクーバーの病院を受診し市内にとどまる（残りは旅程どおりバンフへ）。この時点で首に発疹があり、麻疹疑いとして検査・隔離される→5月31日に隔離解除となる。
19時 日本の学校へ連絡。
23時 日本領事館へ連絡。
23時20分 家庭へ連絡。
現地から東京の学校へは
−東京都私学部局・地元保健所へ現状報告するよう指示。
−同じＢ隊の生徒の麻疹既往歴・予防接種歴等の情報、保護者の医療行為に関する書面サイン（homestay申込書）を現地へ送付するよう指示（13：50）
※Ｂ隊への保健当局より行動規制の指示。
5月27日20時の夕食以降生徒・教員・添乗員ともにホテルの部屋に隔離。
カナダ政府当局より全員の麻疹抗体検査と抗体不十分者への予防接種の通知がだされ、入国からの行動記録を時間分単位で提出するようもとめられた。
【5月28日】
生徒123名・教員添乗員7名全員の＜IgG抗体＞検査→29日報告
生徒39名（32％）がγグロブリンを接種。 →行動規制解除
（生徒30名は1回接種・3名が2回接種・6名は未接種/不明）
※帰国前日カナダ政府当局の指示：γグロブリン接種者のうち出発前に一人でも37.5度以上の人がいたら出国はさせない
【5月31日】
一人の体温と問診結果が問題視され、オタワ保健当局・日本大使館が3時間検討。搭乗手続き修了間際に「グロブリン接種使者全員の出国は不可」に。
以後4日間指定のホテルで検温ライフ。
【6月2日】
結果が判明。カナダ政府により帰国準備が進められた。帰国便にはカナダ人看護師が同乗。帰国時は成田空港検疫所でカナダ大使館員より出迎えを受けて入国。
※行動記録から把握された立ち寄りホテル・店・レストラン等は2時間以内に同一空間にいた人の健康チェックが実施された。
※バンフでの行動規制後ホテルのサービス停止（食事やベッドメーキングもなし→弁当手配）。
※通常の海外保険にこのような事態で発生した経費をカバーする項目はない
※クレジットカードについている保険は一切つかえなかった
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IASR 2009年2月号「麻疹2008年」
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/5cd417ba7abe867949257567000c42c1/$FILE/20090224_2shiryou11-3_1.pdf
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/5cd417ba7abe867949257567000c42c1/$FILE/20090224_2shiryou11-3_2.pdf
Website
http://idsc.nih.go.jp/iasr/30/348/inx348-j.html
麻疹ウイルスの感染力はインフルエンザウイルスの数倍強く、柔道大会や剣道大会などで同じ体育館にいただけ、同じ車両に乗っていただけで感染する人が多発します（感受性者が多い）。
しかし国内ではなぜか「たかがはしか」などという扱いをされたりもします。
国は2012年の排除宣言を目指し、ワクチン接種を世界スタンダードの2回とし、接種率95％を目標にとりくんでいます（まだこのラインにはほど遠い）。
2007年5月に東京の私立高校がカナダの西海岸に出かけ、そこで1人の生徒が麻疹を発症しビクトリア州・ブリティッシュコロンビア州・アルバータ州の保健当局や医師会を巻き込んでの大事件がおきました。
この詳細を副校長が感染研のIASR2009年2月号に報告しています。印刷物に記事はあるもののWebsiteには掲載されていないません。WAMネットでは会議の配布資料としてPDFで掲載されていますので下にリンクしておきます。
地域で麻疹の会議がある、学校の相談にのる場合に参考資料としてとても「強力」だとおもいます（問題に巻き込まれたときによぶんな費用の額もハンパじゃないので、予防接種をさっさと2回接種してしまうほうがお得、、とか）。
他の国では抗体検査を出せとはせず、大切なのは「2回接種」が最低ラインということです。国内でも1回接種者の発症例は多数ありますので。
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※2007年春は麻疹流行について注意喚起が行われていました。
【4月】学内の麻疹発症者ゼロ。
【5月21日】全校調査での麻疹ワクチン未接種者約7.3％、2回接種者5.4％。
【5月23日/24日】2つのグループに分かれてカナダの修学旅行へ出発。
出発前にＢ隊に発熱者が2名おり医療機関受診し＜IgM陰性＞麻疹疑いはなく就学旅行可となる。
【5月27日】ひとりの発熱者が解熱せず、バンクーバーの病院を受診し市内にとどまる（残りは旅程どおりバンフへ）。この時点で首に発疹があり、麻疹疑いとして検査・隔離される→5月31日に隔離解除となる。
19時 日本の学校へ連絡。
23時 日本領事館へ連絡。
23時20分 家庭へ連絡。
現地から東京の学校へは
−東京都私学部局・地元保健所へ現状報告するよう指示。
−同じＢ隊の生徒の麻疹既往歴・予防接種歴等の情報、保護者の医療行為に関する書面サイン（homestay申込書）を現地へ送付するよう指示（13：50）
※Ｂ隊への保健当局より行動規制の指示。
5月27日20時の夕食以降生徒・教員・添乗員ともにホテルの部屋に隔離。
カナダ政府当局より全員の麻疹抗体検査と抗体不十分者への予防接種の通知がだされ、入国からの行動記録を時間分単位で提出するようもとめられた。
【5月28日】
生徒123名・教員添乗員7名全員の＜IgG抗体＞検査→29日報告
生徒39名（32％）がγグロブリンを接種。 →行動規制解除
（生徒30名は1回接種・3名が2回接種・6名は未接種/不明）
※帰国前日カナダ政府当局の指示：γグロブリン接種者のうち出発前に一人でも37.5度以上の人がいたら出国はさせない
【5月31日】
一人の体温と問診結果が問題視され、オタワ保健当局・日本大使館が3時間検討。搭乗手続き修了間際に「グロブリン接種使者全員の出国は不可」に。
以後4日間指定のホテルで検温ライフ。
【6月2日】
結果が判明。カナダ政府により帰国準備が進められた。帰国便にはカナダ人看護師が同乗。帰国時は成田空港検疫所でカナダ大使館員より出迎えを受けて入国。
※行動記録から把握された立ち寄りホテル・店・レストラン等は2時間以内に同一空間にいた人の健康チェックが実施された。
※バンフでの行動規制後ホテルのサービス停止（食事やベッドメーキングもなし→弁当手配）。
※通常の海外保険にこのような事態で発生した経費をカバーする項目はない
※クレジットカードについている保険は一切つかえなかった
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IASR 2009年2月号「麻疹2008年」
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/5cd417ba7abe867949257567000c42c1/$FILE/20090224_2shiryou11-3_1.pdf
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/5cd417ba7abe867949257567000c42c1/$FILE/20090224_2shiryou11-3_2.pdf
Website
http://idsc.nih.go.jp/iasr/30/348/inx348-j.html