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【群馬】

新型インフルエンザ 県内初の『疑い』は『シロ』 対応に課題残す

2009年5月8日

 県と厚生労働省は六日、米国在住で県内滞在中の三十代の女性と乳児の母子に新型インフルエンザ感染の疑いがあると発表したが、同日中に遺伝子検査で感染していないと判明し、県内初の「疑い例」は幸い「シロ」となった。県は、厚労省から配布を受けた帰国者リストで、女性を事前に把握していたものの「電話番号の記載がなく、健康観察ができない状態にあった」と対応の課題を挙げた。 (中根政人)

 県保健予防課は「疑い例を早期に発見することが感染拡大の防止につながる」として、県内在住者らに、海外に渡航し帰国する際には、住所や滞在先、電話番号の申告などリスト作成へ協力するよう求めている。

 今回の母子はシカゴ在住で、四月二十九日に成田空港に到着し、結婚式出席のため県内に滞在。乳児は三日、女性は五日に発熱などの症状が出て、同日午後四時すぎに県保健予防課の発熱電話相談窓口に連絡。県保健福祉事務所の指示で、家族の車で医療機関を受診した。二人は簡易検査で「A型・B型」とも陰性だったが、医師が「感染の疑いがある」として県に届けた。

 厚労省が作成した四月二十九−今月二日までのメキシコや米国、カナダからの到着便の搭乗者リストのうち、県内在住者・滞在者については、疑い例となった女性を含め百三十八人の記載があった。

 県保健予防課は「電話連絡が可能な人については、新型感染が疑われる症状がないかどうか、健康観察を継続する」としている。

 

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