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政界ロビー:国情院長が検察の捜査に干渉

 元世勲(ウォン・セフン)国家情報院長が盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の収賄疑惑を捜査している検察幹部に対し、盧前大統領を書類送検にするよう働きかけていたことが分かった。

 検察関係者が6日に明らかにしたところによると、元国家情報院長は最近、国家情報院の職員を検察幹部に極秘に送っており、同職員は「国家情報院長の意思」として「盧前大統領に対する拘束令状を請求せず、書類送検する線でケリを付けるのが妥当なのでは」と話したという。

 これまで、朴淵次(パク・ヨンチャ)泰光実業会長(64)=起訴済み=による不正政治資金疑惑に対する大検察庁(日本の最高検察庁に相当)中央捜査部の捜査に対し、現政権が不満を抱いているという声は出ていたが、現政権の中心人物が捜査に干渉した事実が明らかになったのは初めてのことだ。

 捜査チームをはじめとする検察関係者は、元国家情報院長のこうした行為に対し、捜査権の侵害および捜査妨害と規定し、猛反発している。

 国家情報院は、朴会長による海外事業などに関する広範囲な情報収集作業が必要とされる今回の捜査で、関連資料を検察に提供するなど協力してきた。

 一方、大検察庁中央捜査部は6日、朴会長の税務調査もみ消し疑惑と関連し、昨年7-11月の間に朴会長に対する税務調査を行ったソウル地方国税庁を家宅捜索した。

 検察は同日、検事と捜査官20人を動員し、ソウル地方国税庁調査4局の局長室と調査4局傘下の3課事務室、当時調査4局の局長だった趙鴻熙(チョ・ホンヒ)国税庁法人納税局長の事務室から、朴会長の関連資料をすべて押収した。

 検察は、当時ソウル地方国税庁幹部が朴会長の請託を受けた千信一(チョン・シンイル)セジュンナモ・グループ会長と金井復(キム・ジョンボク)元中部地方国税庁長らからロビーを受けた但し書きを確保しており、これを確認するために家宅捜索を実施した。

 検察は、趙鴻熙局長ら当時の国税庁関係者を近く事情聴取し、朴会長からの金品の授受などを調査する予定だ。

 なお検察は今年3月に千会長に対する出国禁止措置を取っており、金元庁長に対しては最近、口座追跡作業を開始した。

崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者

孫振碩(ソン・ジンソク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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