2009年5月7日16時32分
愛知県蟹江町の会社員山田喜保子さん(57)方で、喜保子さんら一家3人が殺傷された強盗殺人事件で、血が付着したような毛布やタオルが自宅浴槽に残されていたことが7日、県警特別捜査本部への取材でわかった。脱衣所や洗濯機からも大量の衣類が見つかった。特捜本部は、犯人が毛布やタオルに付いた血を洗い落とそうとしたとみて、血液の鑑定を進めている。
捜査関係者によると、浴槽は水が張ったままで、毛布やタオル、衣類が入っていた。風呂場近くの脱衣所や洗濯機から見つかった衣類のなかにも、血が付いたものがあった。浴槽の水はピンク色で血の量は多くないとみられ、一度洗った毛布などを、さらに水につけてきれいにしようとした可能性があるという。
犯人ともみ合った状況について、首を刺されてけがをした三男の会社員勲さん(25)は特捜本部の事情聴取に、「犯人から刃物を奪って振り回した時、犯人の足に当たった」などと説明。喜保子さんが襲われたとみられる居間や凶器とみられるスパナには、血をふき取ったような跡があったことがわかっており、特捜本部は、犯人は自らのけがの止血や被害者の血痕などを隠すために毛布やタオルを使ったとみている。
また、勲さんは「襲われた後に意識を取り戻してからも、犯人と会話した記憶がある」などと話しているといい、犯人が喜保子さん、次男の雅樹さん(26)を殺害し、勲さんを襲った後も、屋内にとどまっていた可能性があるという。特捜本部は、引き続き現場検証をして、犯行当時の犯人の行動を調べる。