アジアン・レストランは不潔だというイメージを与えたテレビ報道
2009/03/27
なんだか気になってしまっていることがあります。

フランス人たちが中華やアフリカ料理を出すレストランの話しをするとき、口を合わせたように「清潔」という言葉を出してくるのです。

そういうのを聞いていると、前回の日記で書いたように、日本で入ったレストランのトイレが汲み取り式だったのに驚かれたのも、分かる気がします。あの人は、お蕎麦を堪能しなかったのかも知れない…。

フランスにあるレストランで、フランス料理以外を出す店は、安いのが一番の特徴になっている場合が圧倒的に多いです。ピザ屋、アフリカ料理のクスクス、インド料理などがあるなかで、特に中華料理店は、安さが勝負という感じさえあります。

ピザはお隣イタリアの料理なので抵抗はなし。中国系やアフリカ系が経営する店の場合は、清潔な店なら、もうそれだけで合格点をあげている感じがあります。

本来のフランス人は、おいしいか不味いかにとてもシビアなので、清潔だからと合格点を出すのは、とても奇妙です。

よくパリに出張する友人が、良い日本料理のレストランを見つけたと話したことがありました。でも、最近のフランスは大変な和食ブームなので、パリでお寿司などを出す店の8割は中国系が経営しています。安かったというのも、懐疑心をおこさせました。

「本物ではないのじゃないのかな?」、と私。

すると、「でも、清潔だし、悪くないよ」と言うのです。そこが本物の和食レストランなら、清潔かどうかなんていうことは基準しして欲しくないので、なんだか気分が悪かったです。


アジアン・レストランは不潔だと見せたテレビの特別番組

少し前に、フランス人には衛生観念がないようなことを日記に書いてから、こういうことも書いておかなければならないと思っていました。

そうしているうちに、こういうこともフランスでは言われているのだとご紹介しておかないといけない、と思えることがテレビの番組があったと聞きました。

私は見なかったのですが、テレビ局のサイトにビデオがのっていたので見てみました。

「アジアンレストランを怖がるべきだろうか?」と題されたルポルタージュ。3月19日放映。

Faut-il avoir peur des restaurants asiatiques ?

パリのアパルトマンの汚い台所で料理を作っている中国人たちが捜査を受けて、営業禁止になったところから始まっています。台所が、フランス人たちには想像できないくらい汚いのです。

その5年後に訪れてみると、そこは弁当屋をしている!

番組では、中国系のデリカテッセンの店でサンプルを買って分析させるのですが、バクテリアがたくさんでてくる。レストランの方も、不潔な環境で営業している。

見ていると怖くなって、フランスで中華料理など食べたくなくなります。

それにしても、最近の中国はフランスに反感を示しているので、フランスだって中国をボイコットできるのだぞ、と見せるための特別番組にはないかとさえ勘ぐってしまいたくなりました。この番組を流したチャンネルは国営放送だったし...。

チベット問題でフランスは中国に嫌われていると言われていますが、それ以外にも、フランス大統領が中国から嫌われる理由が隠されているのではないかな?...


日本もアジア…

この番組の題名が気に入りませんでした。アジアンレストランなんですよね。でも、お寿司なんかも作っているのだから仕方ありません!

3年前、「Label Qualité Asie(アジア品質保証ラベル)」ができたのだそうです。知らなかった。

Label Qualité Asie

フランス全土にあるアジアンレストランと仕出し屋は8,000軒ほどあるのに、この認証をもらっているところは25軒しかない、と番組では言っていました。出てきたリストは、日本語の名前がちらりと1つ見えただけで、だいたいは中国系のようでした。

「Label Qualité Asie」の認証を受けているレストランのリストをサイトで確認しようとしたら、番組の最後に出てきた清潔なレストラン1軒だけがリストに載っているだけで、現在は再審査中とありました。それから、ここで認証されていないからと言って品質が悪いわけではない、とも書いてあります。

番組の後、色々問題があったのではないかと思わせました。

日本人が経営しているレストランには別の認証マークがあるので(それについて書いた過去の日記)、日本人がフランスで経営しているレストランはここに入ろうとはしないと思うのですが、アジアンと言われてしまうと…。

アジアでなくて「中国」とは言えないのですよね。フランスの中華料理を出す店というのは、中国本土、ベトナム、タイなどの料理がごっちゃになっているのですから。それに、最近は中国系が日本料理も作っているので、全部ゴッチャになったので、確かに「アジアン」と言わなければならない事情にはなっています。。

先日、刺身をご馳走したことがある友人から、「テレビで見たけれど、魚を生で食べるときは少し冷凍してからにするとバイ菌が死ぬので良いそうだ」と言われていました。

魚を冷凍すると良いというのは、フランスで刺身や寿司を作りだすころ、私も怖かったので調べてみたら、スイスのサイトでそうするようにと書いてあったのを見ていました。スイスはフランスよりも海から遠いのでそうなのだろうな、と無視したのですが。

ともかく、この友人は刺身が怖いのなら、もう食べさせるのを止めよう、と思ったのでした。

友人から言われたときは上にリンクした番組を見ていなかったのですが、それの影響もあって、そのテーマで色々な番組があったのかも知れません。

フランス人たちが、日本系も不潔だと思われるかもしれないので、なんだか楽しくないな…。

この日記は、以下の日記の続きで書きました。

1. 
日本の衛生観念では、フランスでは生きられない? 2009/03/09
2. トイレに行ったあとには、手を洗いますか? 2009/03/10
3. フランス人は清潔好き 2009/03/26
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コメント
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具体的にどういうものや状態を「清潔」と思うか、って、時代や風土によって、けっこう大きく違うでしょうね。同じ日本でも、今の日本と昔の日本では違うように思います。

まあ、そこの社会の生活様式や水準にのっとった「清潔」の観念、具体的状態があるのでしょうから、どっちが良い悪いというものでもなくて、できれば生活の背景からきちんと理解して、そこに行けばそこに合わせる、ということができればいいのでしょうけれどね。

ただの一般論的感想ですが。
2009/03/31 15:07  | URL | Saule[ 編集]
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v-22Sauleさんへ

>具体的にどういうものや状態を「清潔」と思うか、って、時代や風土によって、けっこう大きく違うでしょうね。同じ日本でも、今の日本と昔の日本では違うように思います

⇒ そういうものでしょうね。不衛生と言われる環境でも、免疫ができるので、疫病が発生するとき以外には日常的な問題がないはずですし。エジプトのナイル河クルーズをしたときは、こちらは生水を飲まないようにしているのに、川辺にいる人たちは川の水をそのまま飲んでいる姿を見て、そう思いました。

最近のフランスでは衛生基準が厳しくなっているので、問題をおこさないように自主規制している面もあります。チーズを生乳では作らないことなど。お気に入りにしているケーキ屋さんがあるのですが、田舎町なのにパリにもめったにないほどおいしいケーキを作っています。ところが、何度も衛生検査の人が来るので、近所の農家が生産している美味しい卵を使っているのが気に入らないらしいと分かり、大量生産されている検査合格証が付いた卵を使うようになったのだと話していました。それになってから、ケーキの味が落ちたのです。だんだん手作りのおいしい食品はなくなっていくのだろうな、と残念に思います。

昔を生きた人たちは、自然の中でとれる食べ物がおいしかったと話すのですが、これから将来のことを考えると、せめて今の時代に生きて美味しい食材を味わえるのは幸せだと思わなければ、と感じます。
2009/04/01 20:33  | URL | Otium[ 編集]
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