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プリチャード氏「6カ国協議は終わった」(上)

 「北朝鮮は、ブッシュ前政権とは異なった政策を展開するオバマ政権の考えを正確に把握することに失敗しました。金正日(キム・ジョンイル)総書記は、オバマ政権の動向を誤って分析した北朝鮮の対米専門家をただちに解雇すべきです」

 米国のジャック・プリチャード元韓半島(朝鮮半島)和平担当特使は5日、本紙とのインタビューに応じた。プリチャード氏はミサイル発射後も対話を拒否している北朝鮮について、「チャンスを逃している」と非難し、「6カ国協議はすでに終わった」と述べた。また今後北朝鮮が対話に臨んだ場合、1990年代に行われた4カ国による協議と同様、新しい形での多国間協議が行われると予想した。インタビューは5日、プリチャード氏が所長を務める韓米経済研究所(KEI)で1時間にわたり行われた。

-北朝鮮が「オバマ政権はブッシュ前政権と変わらない」と非難しているが。

 「北朝鮮の態度には根本的な問題がある。オバマ政権は韓半島政策の方向性を定めるために時間が必要だった。しかし北朝鮮はミサイル発射をはじめとする数々の挑発を行い、自ら誤った環境を作り上げた。これがオバマ政権にどのような影響を及ぼすか、予測できなかったのだ」

-オバマ政権とブッシュ前政権はどのような点で異なっているのか。

 「イラン、キューバ、シリアなどとの関係を見てほしい。オバマ大統領はこれらの国々に対し、今までとは異なった形でのアプローチを試みている。より多くのことに耳を傾け、高官レベルでの対話を行うとも明言している。これらの国々は前向きに受け止めているが、北朝鮮だけがこの絶好のチャンスを逃している」

-北朝鮮の行動はオバマ政権にどのような影響を及ぼしているのか。

 「挑発が続いているため、オバマ政権は(北朝鮮に対して)非常に慎重になっている。北朝鮮は“局外者”として扱われる事態を自ら招いた。今やオバマ政権は北朝鮮問題に焦点を合わせようとはせず、深刻な姿勢で反応することもなくなった」

ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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