INTERVIEW
ドリーム対談!
山本"KID"徳郁
vs
アシュラマン


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ゆでたまご(以下、ゆで) KID選手がアシュラマンを好きだと聞いて、すごく嬉しかったです。『キン肉マン』はいつ頃から見ていたんですか?
KID うーん、気が付いた頃には生活に常にあったんで、わかんないくらいですね。普通に生活の一部という感じで。授業中なんか、ノートにウォーズマン書いたり、友達と書きあいっこしてましたね。「ロビンマスク、かっくいいなあ」「テリーマンはちょっと難しいな」なんて(笑)。
ゆで 本当に好きだったんですね。
KID もう、超ですよ! 日曜の十時からアニメがやってて、あれを見るのが楽しみで。でも、ちびっこレスリングの練習で見れない時があって、超くやしかった。
ゆで ビデオ録画は?
KID ビデオなんか超録ってました。映画なんかの長いやつなんかバッチリ持ってたし。
ゆで 映画館にも?
KID 小学生って日曜ぐらいしか映画に行けないじゃないですか。でも、日曜はレスリングの練習が欠かさずあったし、すげえ行きたかったけど行けなかったな。小学校で「ごっこ」なんかはしまくってましたね。パロスペシャル(ウォーズマンの必殺技、非常に痛い)をかけたりして「(友達に)動くなよ!」とか言ったりして(笑)。キン消しなんかも超集めてた。まだ、実家のどっかにあるんじゃないかな。
ゆで 登場キャラクターで好きな超人は?
KID キン肉マンはもう絶対好きで、それに匹敵するのがアシュラマン! ルックスとか腕が六本あるじゃないですか。もう、あれが自分にもほしくて。
ゆで 偶然かもしれないけど、アシュラマンとKID選手には共通点が多いです。
KID ホントですか?
ゆで 三面の顔があるところ。試合の前の殺気だった様子は「怒り」、冷静に相手の様子を窺うところは「冷血」、普段のにこやかな感じは「笑い」と表情やかもし出す雰囲気がすごく似ていると思います。それにレスリングのベースがありつつ、総合もK−1もこなすあたり。また、魔界の王家に生まれて悪魔超人の英才教育を受けるところとアマレスのエリート教育を受けられてきたあたりも。
KID ちょっと嬉しいですね(笑)。
ゆで どこかのインタビューで読んだけど、「主人公よりもヒーローを倒す悪役が好きだ」と聞いたことがあります。
KID そうですね。アシュラマンもだし、悪魔将軍なんか超かっこいい!
ゆで なるほど。やはり、悪魔とかワルな色が好みなんですね(笑)。プロレスはお好きでしたか?
KID 小学校の頃はよく見てましたね。
ゆで その頃に憧れてたプロレスラーなんか?
KID ロード・ウォーリアーズ!
ゆで そうですかあ〜! やっぱなあ(笑)。
KID オジー・オズボーンの入場曲なんか、超聴いてました。デーンデデデーン♪って。あの頃は、マジで「こいつらが世界最強だな」って思ってました(笑)。あれはヤバかったな。
ゆで 僕も好きでしたね、ウォーリアーズは。ダッシュして入場してきて、あっという間に勝って去っていくあたりも良かったなあ。
KID ホントですよね。
ゆで ところで、僕はKID選手のことはプロ修斗時代からよく見てたんで、総合選手のイメージが強いんですよ。今はK−1で活躍されることが多くなっていますが、総合はやられないんですか?
KID もう全然、総合がいい。K−1やるのだって、総合を広める為っていうのもあるし。総合でも多分、面白い試合できるの俺ぐらいしかいないです。
ゆで 面白い試合、多いんですよね。勝田哲夫戦(二〇〇二年九月一六日)なんか良かった。グランドパンチでレフェリーストップになっても「いや、まだあいつは動ける」って感じで倒しにいくあたりがたまらない。「失神するまでやるのが格闘技だ」みたいな。
KID 逆に俺があそこまでやられたとしても、俺はなんとも思わないし、当然ですよ。でも、KOは相手が失神するのもレフェリーストップもどっちも気持ちいいですよ。
ゆで 勝田戦の暴走はありましたけど、基本的にKID選手は試合がクリーン。でも、その中でどこか危険な香りでドキドキさせてくれる。試合を見る度に「また、何かあるんじゃないか」ってワクワクするところがあります。
KID それ、俺が見る立場でもそういう選手が好きになりますよ。
ゆで KID選手が好きな選手は?
KID やっぱ、(エメリヤーエンコ・)ヒョードル、(ヴァンダレイ・)シウバ、それにミルコ(・クロコップ)。シウバとミルコは超好き。
ゆで それは技術面? 精神面?
KID 殺気! もうそれだけ。
ゆで なるほど。ところで、魔裟斗戦は、大晦日興行のベストマッチだと言われたけど、その自覚は?
KID 試合としては絶対面白かったと思う。でも、自分の中で気持ちではまだ納得いかない試合。でも、「面白かったろ?」って思う。でも、自分の中では全然、出し切れなかったですね。
ゆで 次の武田幸三戦(二月二三日のK−1MAX)も面白くなりそうです。
KID うん、楽しみ。武田さんの試合は全部面白いし。
ゆで 武田選手のことは以前から記者会見で「オーラがある」などと買ってしたよね。今はどうなんですか?
KID その頃からテンションが変わんないです。試合が決まったって時も一緒。
ゆで 作戦は?
KID いい自分が出れば、自ずと勝っているでしょう。
ゆで トーナメントは?
KID 第一試合しか考えてないけど、怪我さえしなければ、そのまま普通にいけるんじゃないですか。誰がきても。
ゆで その先の世界大会は?
KID やっぱ、出たい!
ゆで 意識する選手は?
KID 誰ってよりも、トップクラスだから、そこに自分がどれだけやれるかってことですね。
ゆで 前の『格闘伝説』のインタビューで、「自分の限界が見えたら辞める」といったことを言っていましたけど、現在、どうでしょう?
KID まだ全然。幅が見えちゃったら駄目だと思うけど、まだ幅がないです。枠の中の何パーセントだなってものもわからない。枠がわからないから。だから、ガンガンいって、いけなくなったら、そこで辞める。身体が壊れていようといまいと、何であれ。
ゆで なるほど。
KID それにしても俺、ホントに『キン肉マン』超好きだったんで、嬉しいですよ。あの頃、ヒーローに憧れた経験があるから、こんなことしてるんだなって思うし。
ゆで 今は、KID選手が子供達や少年に憧れられる立場ですよ。
KID すっげえ、嬉しいです。それ最高! 俺が求めているのはそういうことだし、そういう話を聞くと、超、もう超嬉しいです!
ゆで 僕たちは今、『週刊プレイボーイ』で成年向けに『キン肉マン世』を連載しているけど、子供に夢を与えることはし続けていたいから、『Vジャンプ』に子供向けの『キン肉マン世』を描いていたりするんですよ。
KID ああ、今、姉ちゃんの子なんか、多分、読んでます。
編集部 皆に夢を与えるという意味で、お二人は共通の職業をされていると思いますが、ここで、ゆでたまご先生とKID選手に読者の皆さんにメッセージをいただきたいと思います。
ゆで 作品を練るのに格闘技にインスピレーションを得るところが多いですけど、KID選手の試合には特に触発されます。KID選手を応援する格闘技ファンと共にもっともっと盛り上がって、自分もその波に乗っていい作品を出していきたいですね。
KID 自分がやってるもの、格闘技でなくてもサッカーや野球、学業、なんでも自分が好きでやってるものに自信をもっていこう! そう、自信過剰なくらいに。
編集部 それでは最後にお互いにエール交換など。
ゆで K−1の試合も頑張ってほしいですけど、やっぱ、総合も見たいですね。ペケーニョ(アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ)とやってほしいな。それが僕、修斗で実現するのを楽しみにしてたんで。
KID そうですね。来るものは、全然、もうOKですよ。ゆでたまご先生には、自分が憧れて影響を受けてきたものをこれからも代々伝えていってほしいです。生意気言ってるようでスミマセン。でも、そうなってくれるのが嬉しいですね。俺が歳取っても「まだあるよー、キン肉マーン!」って感じで。
ゆで 是非、KID選手の息子さんたちにも『キン肉マン』を(笑)。
KID そうですね。是非!(笑)
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