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国営・公営企業、平均賃金426万円

製造業平均より7割高

 韓国に297ある国営・公営企業の職員(役員・非正規職員〈臨時職員・契約職など〉を除く)の昨年の一人当たりの賃金は、前年より3%(164万ウォン=約13万円)増の5533万ウォン(約426万円)であることが分かった。これは同年の製造業の平均(3238万ウォン=約250万円)より70%も多い。企画財政部が30日、国営・公営企業の経営情報公開システムでの告示内容を分析した結果、韓国産業銀行、韓国預託決裁院など14の国営・公営企業の場合、昨年の職員一人当たりの平均賃金は8000万ウォン(約618万円)を超えた。これはサムスン電子(6040万ウォン=約467万円)はもとより、都市銀行で昨年の年俸が最も高かった韓国外換銀行(7246万ウォン=約560万円)よりも高い結果となった。

 このうち、韓国預託決裁院は2007年の経営評価で、「組織管理」「人事・報酬」「予算管理」など6部門で「不十分(Dランク以下)」という判定を受けたが、昨年の平均賃金は9000万ウォン(約696万円)で2位となった。院長と監事の平均年俸も昨年は1億6000万ウォン(約1236万5000円)に達し、理事のそれも1億4000万ウォン(約1082万円)に達した。だが、企画財政部は今年の報酬体系改革で、国営・公営企業の役員の年俸を4500万-6700万ウォン(約348万-517万円)削減する、と説明した。また、今年採用された新入職員の初任給の平均も2600万ウォン(約201万円)で、昨年より100万ウォン(約7万7000円)削減された。

 一方、今年初めて公開された、国営・公営企業の労組の加入状況を見ると、26万1961人の職員のうち、17万2282人が労組に加入し、組織率は65.8%に達した。これは製造業における労組の組織率(07年は10.8%)の6倍を超える。規模が大きな国営・公営企業ほど労組の組織率も高く、職員数が500人未満の国営・公営企業では労組の組織率が45.5%だった一方、1000人以上の国営・公営企業では70.4%に達した。

 また、全体の70%に当たる207の国営・公営企業に労組があり、中でも韓国鉄道公社、国民健康保険公団、韓国取引所、大韓赤十字社など九つの国営企業には二つの労組がある。

 なお、労組の専従職員は、155の国営・公営企業で519人いることが分かった。

 負債や赤字額が多いにもかかわらず、住宅資金や教育費などの福利厚生はさらに充実している。昨年の国営・公営企業の総負債は44兆7000億ウォン(約3兆4500億円)増加し、また赤字額は7兆5000億ウォン(約5789億4800万円)に達した。一方、韓国土地公社、大韓住宅保証など67の国営・公営企業が住宅資金として1700億ウォン(約131億2300万円)=42.8%増=を融資し、また韓国保健・医療従事者国家試験院など162の国営・公営企業で教育費として1300億ウォン(約100億3500万円)=10.5%増=を融資していたことが分かった。

金栄慎(キム・ヨンジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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