無人カフェ「DRINK STATION」には会社員らが次々と立ち寄る=大阪市北区の大阪駅前第3ビル地下1階
コカ・コーラウエストは「ジョージアカフェ」を大阪市内で3店出す。主に自社商品を販売。やはり「飽和状態にある自販機の価値を高めるための取り組み」という。
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不況感が強まるなか、無人カフェビジネスは軌道に乗りつつある。
ウエックスによると、賃貸料や光熱費、商品仕入れで1店で月100万〜200万円かかるが、300万円以上売る店もある。有効活用されていない敷地などで潜在的な需要も見込めるとみて、東京進出も検討中だ。日東エースも、黒字ラインにある。
飲食店などのテナントが集まりにくいという家主側の事情も追い風だ。オフィスビル仲介の三鬼商事は「裏通り沿いや地下など、目立たずテナントが入らない場所を『空けておくよりはまし』と、安く貸すケースが多い」とみる。
日本自動販売機工業会によると、08年の自販機普及台数は526万台。06年ごろまで横ばいだったが、その後は年10万台以上減っている。08年の飲料用の売上額は2兆5千億円で前年より1割減。同会は「自販機は、単に物を売る形では立ちゆかなくなった。無人カフェはそんな中での動きの一つ」という。