大型書店の郊外進出やネット書店の普及により、昨年の書店廃業数が1095店と、4年ぶりに1000店を超えたことがわかった。



 昨年の書店廃業数が1095店と、4年ぶりに1000店を超えたことがわかった。今月に大手出版社の調査をもとに業界紙「新文化」が伝えたところによると、廃業店は前年の951店から144店増(前年比15.1%増)と大幅に増え1095店に達し、売場面積にすると5万7684坪となっている。

 出版業界は90年代後半から「出版不況」と呼ばれる状態が続いており、近年では『読売ウィークリー』(読売新聞)や『月刊プレイボーイ』(集英社)などの有名雑誌が休刊に追い込まれたり、草思社やアスコムなどの出版社が経営破たんしている。

 ただし書店だけで見ると、廃業は97年から03年まで7年間にわたって1000店以上の高水準で推移していたものの、04年から07年までは900店台といったん減少傾向へ向かっていた。ところが、都市部から郊外へと出店ラッシュを続ける大型書店や年々普及が続くネット書店の存在、さらに国内消費の低迷により、資金繰りが悪化する店が小規模書店を中心に増加、昨年は廃業する店が4年ぶりに1000店を超えてしまった。

 消費者の「本離れ」に加え、不景気も到来し、個人書店の経営はいよいよ正念場を迎えているが、中小規模でも本の品ぞろえや配置を工夫するなど個性を出し、客を集めている書店も存在する。雑貨と本を組み合わせたり、カフェを売り場の隣に設置したりと演出に力を入れる書店も都心を中心に増えており、この時代に小規模書店が生き残るためには本を並べるだけでなく、知恵と工夫が求められている。

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