新型インフルエンザ 高齢者は何らかの免疫を持っている可能性があるとの見方も
23の国と地域に広まった新型インフルエンザで、初めてアメリカ人の死亡者が出た。こうした中、高齢者は何らかの免疫を持っているのではとの見方が示された。
日本は6日、帰国ラッシュのピークを迎えた。
およそ4万6,000人余りが帰国した成田空港では、検疫を強化し、300人態勢で臨んだ。
メキシコからの帰国者は「現地で暮らしている限りは、そんなに危険が迫っているという実感はないんですけど」と話した。
帰国者は「子どもがちょっと小さいので、心配だったんですけれども。向こうでは簡単な検疫はあったんですけれども、あんまり厳密なものではなかったです」と話した。
こうした中、都内に滞在中の40代日本人男性が発熱などの症状を訴え、簡易検査の結果、A型ウイルスの陽性反応が出た。
世界的に広がりを見せる新型インフルエンザの感染は、23の国と地域で1,800人を突破した。
さらに、アメリカ人で初の死者が出た。
死亡したのは、テキサス州在住の33歳のアメリカ人女性。
4月に呼吸器系の持病で入院し、その後、病状が悪化、5日に亡くなった。
感染は、死亡直前にわかったという。
新型インフルエンザは、比較的若い感染者が目立つ。
WHO(世界保健機関)の会議に出席していた国立感染症研究所の田代眞人氏は、「高齢者は、新型のウイルスに対する何らかの免疫を持っている可能性がある」と指摘した。
さらにワクチンについて、田代氏は「6月の初旬から中旬にかけて、スタートする必要があれば、そこからワクチンの製造をすることになると思います」と話した。
隔離生活6日を迎えた香港のホテルでは、不満爆発寸前の宿泊客らに、香港でしか使えないレストランのクーポンなどが配られた。
中国・上海では、メキシコから中国人98人を乗せたチャーター機が、6日午後に到着した。
メキシコから帰国した人たちを乗せたバスが、ホテルに到着した。
温かい拍手のもと出迎えられた彼らは、空港から10km離れたホテルで7日間隔離され、健康チェックを受ける予定。
(05/06 23:52)