2005年12月25日

ディズニーランドに関する2冊の書籍と「ミッキーの十戒」

最近発刊された2冊の「ディズニー本」を読みました。
今日はその感想を述べたいと思います。

◆ウォルト・ディズニーの成功のルール
リッチ・ハミルトン著 箱田忠昭訳 あき出版 2005年 12月2発刊
「全米一のディズニー研究家が解き明かすディズニーマジック! 夢をかなえる16の法則」

◆ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法
ディズニー・インスティチュート著 月沢季歌子訳 日本経済出版社 2005年 11月22日発刊
「驚異のリピーター率を生み出すノウハウ、コツをディズニー本家が初公開」

結論から申し上げます。私がお勧めするのは前者の「ウォルト・ディズニーの成功のルール」です。
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2005年12月21日

ホスピタリティの根っこと「豊かさマインド」

「悪の葉っぱに斧を向ける人は千人いても、根っこに斧を向ける人はひとりしかいない」H・D・ソロー

今日の日本社会の現状を皆さんはどのように考えているのでしょうか。
物事を考えるヒントになればと思い私が考えている「日本社会の根っこ」について書いてみたいと思います。

まずは少子化の問題です。
結論から言いますと、「現在の日本の少子化現象は日本人が選択していたこと」ということです。
つまり、日本は国の人口を減らすという政策を選択してきたということです。

40年以上前に話はさかのぼります。
1974年の8月、国連の主催する世界人口会議がブカレストで開催されました。

この会議において、先進諸国はすみやかに人口増加率をゼロにすることで一致しました。日本も人口静止の方針を支持しました。

なぜ、日本も人口静止の選択をしたのか。
理由は簡単です。石油資源が枯渇することの影響を恐れたからです。

その当時は、石油の埋蔵量が35年分とも40年分とも言われていました。
石油がなくなれば・・・車は走らなくなります。
アメリカのみならず、全世界の経済が動かなくなります。

「パイはこんなに小さい」食べる人(人口)を減らさないと滅亡につながる、多くの日本人がそう考えた結果が今日の人口減少社会なのです。
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2005年12月20日

スタジオジブリのホスピタリティと電通のホスピタリティ

「会社もいろいろ」とは良く言ったものです。

接客方法もいろいろ、面談室も実にいろいろです。
今日は、両社の「接客方法の違い」について私が実感したことを書いてみたいと思います。

スタジオジブリと大手広告代理店の電通、両社の部長にお目にかかりました。

新橋の電通本社は気品の高さと透明感を感じさせる高層のビルです。面談室が何階であったのかは忘れてしまいましたが、かなり高い場所であったことは間違いありません。

印象的であったのはいわゆる「お茶出し」です。

電通の場合は面談室の内線電話で社員の方が飲み物を注文します。
社員食堂があるのかどうかは知りませんが、専任のウエイターが注文品をデリバリーする方式を取っています。

「さすが電通」と思う反面「なんとなく無機質」と感じてしまったことも事実です。「お金が発生している」と思ってしまうからです。

そして、この高層ビルから東京の街を見下ろすと・・・まさに見下ろすという言葉がピッタリでした。
朝日新聞のこの天声人語を引用します。同じ感想です。

塔のような高層の建物に登って感じるのは「近景の欠如」だ。地上のものは、遠景になってしまう。樹木は見えても枝は見えない。人は見えても顔は見えないし、声も届かない。(2005年4月22日)
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2005年12月09日

ホスピタリティとサービスの違いA

ホスピタリティとサービスの違いがよくわからない」
講演の打ち合わせなどでよく質問されます。

反対に私から「サービスという言葉の持つ意味をどのように解釈されていますか」という少々意地悪な質問をすると、多くの方々は返答に困ってしまわれます。

私はこのサービスという言葉ほど曖昧な言葉は他にないと考えています。曖昧な言葉であるため、人は「自分勝手」にサービスという言葉を使用してしまいます。

サービスタイム  リップサービス ゴルフのサービスホール(後述) サービス残業 

サービスの意味するものが皆違いますね。

特にサービス残業の「サービス」は法律にも関係してきます。
「無料奉仕」「勝手に奉仕」の意味ならまだ良いのですが、そうではない場合には「違法残業」とも解釈されてしまいます。

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例えば、「サービスについて討論しよう」という状況を想定してみてください。ある人はサービスとは「割引きである」ととらえ、ある人は「増量することだ」ととらえるでしょう。ある人は「気持ちの問題」ととらえ、別な人は「無料化こそサービス」と言うことになるでしょう。

新聞の株式市況欄を見て下さい。「サービス」の部門にもたくさんの職種があることに気づくことでしょう。このようにそれぞれの人が別々な言葉を用い、別々な解釈をすることは、混乱を招く元になってしまうのです。

「すべてのゲストがVIP」ディズニーランドで教えるホスピタリティ 本文より
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2005年12月02日

ホスピタリティマンション?

マンションの耐震捏造疑惑が連日報じられています。私はホスピタリティ経営コンサルタントとして「なぜ・・・・どうして・・・?」と深く考え込んでしまいました。

私は会社を経営されている多くの方々に対してこのように申し上げてきました。

「ホスピタリティ経営」とはホスピタリティ・マインドを持って、ホスピタリティ・オペレーション、つまり「心のこもった現場運営」を行うことです。

この問題に関係する経営者や設計士の発言には「心」がこもっていません。
皆さんもそう思われていることでしょう。

疑惑をかけられている企業の経営者の心、「経営マインド」は「勝ち組になりたい」だけなのでしょうか。
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